Le Mans Fuji1000km
  Race Report on the WEB  
(on the Paddock : November,6 1999)
 

 
  ル・マン以来、ずいぶん速くなったといわれますが、クルマに改良を加えたのは、インダクション・ボックス位です。他の部分は、基本的にル・マン仕様と変わりがないと言えます。
しかし、インダクションを変更したことにより、エンジンパワーもトルク特性にも好影響がありました。
後はコースに合わせたセッティングがうまくいっていると言う事もあります。あの時はテストスケジュールに余裕はなかったのですが、今回はずいぶん走りこめたので、例えば車高調整や空力セッティングもミリ単位で仕様を変えられるようになっています。

 
  トヨタに比べてこちらは(FISCOの)高度が高い分(強制吸気ではないため、空気密度が薄いと燃焼効率が落ちるので)不利だと言えますが、さまざまな条件からスペック的には互角なので、良い競い合いが出来たと思います。ポールが取れなくて残念ではありますが、ル・マンで実力を実証しているTS020と一騎うちが出来たので、チームのモチベーションは非常に高まったと思います。日本では予選スペシャルタイヤでタイムアタックするのは、少し前には当たり前のことだったのですが、ヨーロッパがベースのコマスには少し不慣れだったかもしれません。トラフィックもクリアでなく、きっとイライラしたと思いますよ。でも、チームとしては結果には満足ですね。

実力伯仲なので、勝敗を分けるレースの鍵は、給油タイミングやピットワークなどの「チーム総合力」にかかっていると思います。ル・マンルールが適用されるということで(リフュール中に他の作業は禁止)、フィードする給油タイミングとタイヤのチョイスも作戦の中に入れています。ピット作業でロスしてはいけないのは、言うまでもありません。この辺は、JGTCなどで連戦練磨の私達のクルーは得意とするところです。

R391が国内を走る姿が見たいと言う多くのファンの皆様の声にお応えして、今回参加することにしたという経緯もあります。彼らの期待に反しないよう、エキサイティングなレースを展開するつもりです。是非ご期待ください。

明日のレースは、コマスがスタートします。