#13 | エンドレス アドバンCCI Z | (影山正美/藤井誠暢) | 3位 |
#46 | 吉兆宝山 DIREZZA Z | (佐々木孝太/番場琢) | 7位 |
#47 | 吉兆宝山 DIREZZA Z | (長島正興/安田裕信) | 19位 |
SUPER GT最終戦(第9戦)は秋晴れの富士スピードウェイで27台のGT300車両が参加して行われ、#13 Zが3位表彰台を獲得した。#46 Zはストレートスピードに勝るライバル車とのバトルに苦労しながらも7位完走。そして序盤4位争いをしていた#47Zは、他車両との接触でホイールが割れ、その交換に時間を要して大きくポジションダウン。しかし粘り強い走りで19位で完走した。
富士スピードウェイは朝から好天に恵まれた。9時5分から30分間行われたフリー走行で、#46 Zの佐々木がクラストップをマーク。「どこかのセッションで一番を取っておきたかったし、(燃料を)軽くして走ったわけではないので気持ちがいい」と決勝レースに自信を見せた。
サポートレースやイベントを挟み、66周の決勝レースは14時3分にスタート。スタートを担当するのは、予選5位の#13 Zが影山、予選7位の#46 Zが番場、そして予選8位の#47 Zが安田。クラスポールの#777 MR-Sが規定時間内にコースに出られずピットスタートとなり、各車自動的にポジションをひとつ上げてのスタートとなった。
序盤からポジションを上げていったのは、性能調整を受けている#47 Zの安田だった。4周目に7位、7周目に6位に浮上し、8周目に4位争いのグループに加わった。しかしダンロップコーナーの進入でイン側からライバル車が飛び込んできた。その車両は曲がりきれずにコースを行き過ぎてしまったのだが、コースに復帰する際に安田の左リアタイヤに接触。相手はフロントサスペンションのタイロッドを折りピットまで帰ってリタイア。さらに安田のZも左リアのホイールが割れパンクしていた。ピットインした#47 Zはタイヤ4本を交換し、左リアのフェンダーを応急処置してコースへ復帰したが、大きくポジションを落とす結果となった。「前日までトラブルを抱えていたブレーキも直ったし、最終戦で速いところを見せようと思っていたのに」と安田はレース後に大きく肩を落としていた。
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いっぽう#13 Zの影山と#46 Zの番場は、性能調整を受けてストレートスピードに勝るライバルたちを相手にタイヤを労わりながらラップを重ねていた。15周目に#13 Zは5位、#46 Zは9位を走行。中盤に差し掛かった25周あたりから早めのピットインをする車両が出てきて、30周目には#13 Zは3位、#46 Zは7位へポジションアップ。そしてGT300クラスの折り返し点付近、31周で#46 Zが、33周で#13 Zがピットインして、それぞれタイヤ4本を交換。給油を済ませ、#46 Zは佐々木、#13 Zは藤井に交代した。
1分44秒213とクラス4番目のラップタイムを刻んだ#47 Zの安田は、13位までポジションを上げ42周でピットインして長島に交代。ほとんどのチームがピットインを済ませた43周目、#13 Zは5位、#46 Zは8位、そして#47 Zは21位を走行していた。驚異的な追い上げで中盤にトップを走行していた#777 MR-Sはタイヤ無交換作戦を敢行。しかしペースが上がらず4位へポジションダウンすると、ここへ#13 Zの藤井が追いついてきた。藤井は44周には10秒ほどあった差をじわじわと縮め、50周目には3秒差。そして55周目にこれをかわすと一気にペースアップ。次のストレートでかわされない差をつけて4位へ浮上した。
#46 Zの佐々木は、ストレートスピードに勝る#26ポルシェを抜くのに手こずり、しばらくガマンの走りを強いられた。しかし後方から追い上げてきた車両が#26ポルシェと接触して、この隙に8位へ。#47 Zの長島は55周目に#14ポルシェをかわして19位までポジションを戻した。
このままのポジションで終了かと誰もが思った最終ラップ。トップを走行していた#62ヴィーマックがガス欠でまさかのストップ。これで#13 Zは3位ゴールで今季3回目の表彰台を獲得した。ドライバーズポイント4位でシーズンを終えることになった。#46 Zは7位ゴールでドライバーズポイント7位に。また#47 Zは6戦連続ポイント獲得こそならなかったが、粘りの走りで19位完走を果たした。
藤井誠暢(#13「エンドレス アドバンCCI Z」/3位)
「ソフトタイヤを選んでいたこともあって、タイヤを使い切らないように心がけて走らなければならないつらいレースでした。開幕した時点では僕には乗りこなせないタイヤだったんですが、正美さんが『お前の成長を見るためにもこれで行け』と。(#777)MR-Sに追いついてもストレートで逆転されては意味がないので、追いつかれないように100Rや最終区間で思い切り離すよう考えながら走りました。勝つことはできませんでしたが、アッという間のとても収穫のあった1年でした」
佐々木孝太(#46「吉兆宝山 DIREZZA Z」/7位)
「(#26)ポルシェと当たりながらのバトルを展開しましたが、ストレートスピードではかなわなくて、なかなか前に行けない厳しいレースになってしまいました。今年は思いどおりにいかないシーズンになってしまいました。うまくいったのはSUGOだけ。でもこれがレースなんでしょう」