11月5日(日)、本年最後のSUPER GT「FUJI GT 300km RACE」決勝レースが開催される富士スピードウェイは晴天に恵まれた。午前9時5分から30分間行われたフリー走行では、決勝レースを出走する合計42台(GT500 15台/GT300 27台)全車が一斉にコースインし、決勝レースのシミュレーションを行った。
このセッションでは、予選で好タイムを出した「イエローハットYMSトミカZ」(#3 横溝直輝/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)がセカンドベストタイムを記録。ふたりのドライバーは、ともに1分36秒台前半の速いペースで周回していた。長谷見監督が語るように、「今年最後のチャンスに好成績を残す」準備は整ったようだ。そして、続く3番手には「WOODONE ADVAN KONDO Z」(#24 柳田真孝/荒聖治)が入り、こちらも好調ぶりを発揮した。#24 Zはトップスピードの速さを活かし、日産応援団が見守るグランドスタンド前のホームストレートでライバルを抜き去る姿を見せていた。
ニスモが走らせる「XANAVI NISMO Z」(#23 本山哲/松田次生組)は、決勝レースをスタートする予定の松田がこのセッションも前半パートを担当し、1分37秒台でコンスタントに走行した。後半は本山が空力のセットアップを小変更し、周回を重ねた。一方、自然吸気4.5リットルの新エンジンを搭載する「MOTUL AUTECH Z」(#22 ミハエル・クルム/リチャード・ライアン組)はクルムがセッションをスタートし、後半をライアンが担当するというドライバーオーダーで走行した。ライアンは終始速いペースで攻め、決勝レースを想定したアグレッシブなドライビングを繰り返していた。
66周の決勝レースは、午後2時5分にスタートする予定。
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ニスモ 飯嶋嘉隆監督
「いい天気で、観客の皆さんには最高のレース日和になりました。私たちも面白いレースをお見せできる準備が整いました。#22は昨日の予選では細かいバイブレーションがあってドライバーが気にしていたのですが、今朝のセッションでは解消しています。スプリットタイムを見ていても、良いところでちゃんとタイムを詰めて来ているし、ストレートスピードも伸びて来ました。SC430にはまだ少し叶わないのですが、彼らのスリップストリームには入れるので、レースでは良い展開が見せられると思います。#22の課題は、早めにライバルの#1、#36 SC430を捉えてチャンピオン獲得に向けて前進すること。勝負所は、ライアンの担当するレース後半になると思います。#23も順位を大きく上げてトップ6以内でフィニッシュしたいので、後半の本山のパートが見せ場になるでしょう。本山は気合いも十分だし、エースらしい仕事をしてくれると期待しています」
#22 リチャード・ライアン
「マシンはどんどん良くなっているよ。でもまだまだ開発の途上。走るたびに良い結果がでるけど、一方ではマイナーなトラブルも出てくる。それをひとつひとつつぶしてここまで来た、という感じです。今朝のセッションでは、セットアップには何の問題もなく、自信を持って攻めて行けると感じています。僕は、ポディウムを狙っているし、それでチームチャンピオンが取れると信じています」