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4月9日(日)に岡山国際サーキット(岡山県英田町、1周3.703km)で、SUPER GT第2戦「OKAYAMA 300km Race」決勝レースが行われ、予選7位からレースをスタートした「MOTUL AUTECH Z」(#22 ミハエル・クルム/山本左近)が3位に入賞。「イエローハットYMSトミカZ」(#3横溝直輝/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が4位、「カルソニック インパルZ」(#12 ブノワ・トレルイエ/星野一樹)が6位に入った。午後2時のレーススタート時の気温は18度で、晴天のドライコンディションであった。観客は56,100名。
フォーメーションラップののち決勝レースがスタートしたが、スタートを知らせるグリーンライトが点灯した直後の第1コーナーで多重スピンが発生。予選8位の位置にいた「XANAVI NISMO Z」(#23 本山哲/松田次生)は後方の車両に押し出されたマシンに追突され、グラベルベッドにコースアウトした。ドライバーの本山には怪我はないものの、マシンの右リアフェンダーを破損。
それ以外の部分に大きなダメージがなかったため本山はレースを続行したが、オレンジディスクフラッグ(ピットイン指示)が提示されたため、ピットインした。応急処置を施してコースに戻ったが、38台の出場車中の最後尾となった。本山は挽回を図るためにペースを上げて周回したものの、16周目のレッドマンコーナー手前で突然エンジンが停止。そのままリタイヤとなった。
#22 Zのクルムは、この混乱に巻き込まれずに序盤のレースを7位で周回し、先行する#32 NSXを追った。背後につけて追越しのチャンスを待っていたところ、そのプレッシャーに音を上げた同車は単独スピンアウト。その他上位車のドライブスルーペナルティもあり、17周目には5位に浮上した。37周目にピットインし、山本左近にドライバー交代。山本はタイヤの暖まっていないピットアウトラップに一度スピンオフするミスを犯したが、ロスは最小限に抑えた。そして、各車のルーティンピットインが終了した47周目には4位のポジションを確保。その後力強い走りでレース中盤以降を周回し、一時#3 Zのオリベイラに追いつかれたが、気迫のこもったドライビングでこれを振り切った。
67周目に他車のペナルティストップによって3位となると、これを守りきり、3位でチェッカーフラッグを受けた。#3 Z、 #12 Zもファイトあふれる走りを見せ、それぞれテールトゥノーズのデッドヒートを展開。グランドスタンドに詰めかけた観客を湧かせた。「WOODONE ADVAN KONDO Z」(#24 エリック・コマス/柳田真孝)は、スタート時の混乱の影響でコマスがコースアウト。コマスは後方から着々と失地回復を図り、47周目に交代した柳田が11位でフィニッシュラインを越えた。その後上位車のペナルティ加算により、10位に繰り上がりポイントを獲得した。
なお、8日の予選では、GT300クラスで「吉兆宝山ディレッツァZ」(#46)が2戦連続のポールポジションを獲得。「エンドレスアドバンCCI Z」(#13、予選2位)とともにZがフロントロウを独占した。
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#22 Z ミハエル・クルム
「本当は思い通りにクルマがセットできていなく、今日は厳しいレースになると思っていたので、3位に入れて本当に嬉しいです。チームのピット作業はいつも完璧なので、それに答えないといけないです。まだ先が長く、今チャンピオン争いについてはまだ何も言えませんが、常にしっかりと結果を残していきたいです」
#22 Z 山本左近
「今日はミスを避け、落ち着いてプッシュして行こうと考えていたのですが、一度スピンしてしまいました。クルマは100%ではなかったけど、3位に入れて良かったです。また、輝いたドライバーに贈られるエキサイティング賞をいただけて、とても光栄ですし励みになります」
飯嶋嘉隆ニスモ監督
「#23のアクシデントは防ぎようがなく、全く不運だったと思います。エンジンが止まってしまったのもこの追突が原因かもしれません。しかし、#22が3位に入ってくれたので、それはほぼ予定通りの展開だったと思います。NSXもレクサスSC430も速いですが、十分に戦えることが確認できたレースでした。Zの速さにも磨きをかけ、さらにチーム力も鍛えていきたいと思います。次の富士は厳しい戦いになるかもしれませんが、頑張ります」