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3月19日(日)に鈴鹿サーキット(三重県)で、本年のSUPER GT開幕戦「SUZUKA GT 300km」決勝レースが行われ、予選4位からレースをスタートした「XANAVI NISMO Z」(#23 本山哲/松田次生)が2位に入り、表彰台に上った。
強風によって時折みぞれが混じる天候の下、午後2時30分の決勝レーススタート時には3万500人の観客が集まり、本年シーズンの開幕を見届けた。本山がスターティングドライバーをつとめた#23 Zは、序盤を4位で走行し、その後一時6位にポジションを落とすが、先行車との差を詰めて22周目にピットイン。松田にステアリングを託した。無駄な動きのない迅速なピット作業でコースに戻された#23 Zは、ほぼ全車がピットインを完了した32周目には3位に浮上。その後トップ争いを繰り広げていた2位の#8 NSXを42周目のカシオトライアングルで捉え、2位となった。松田は、さらに首位を走る#36 レクサスSC430を追撃し、2秒強の差を徐々に詰めていった。レース終盤の48周目には#36の直後にまで迫ったが、抜き去るチャンスは訪れずそのまま2位で52周目のチェッカーフラッグを受けた。
そのファイトあふれるドライビングが評価され、松田はこのレースより新設された「モスト・エキサイティング・ドライバー賞」を受賞した。
予選3位からスタートした「MOTUL AUTECH Z」(#22 ミハエル・クルム/山本左近)は、ニューフェイスの山本がレースをスタート。スタート直後に後続に先行を許し6位となったが、その後5位にあがり、20周目には観客が見守るストレートエンドで#18 NSXを豪快に抜き、4位でドライバー交代することとなった。しかし、山本はピットインの際にスピンしタイムロス。ピットアウトした時点で13位に後退した。ベテランのクルムは、その後徐々に順位を回復し、43周目には9位となった。しかし、47周目の最終コーナーで前車に追いつき、そのまま追い抜くかに見えたがバランスを崩してスピン。コースサイドで身動きが取れなくなり、再びタイムロスを喫することに。その後コースに戻って行ったが、52周目のレース終了時には12位であった。
GT500デビュー戦となる星野一樹がスターティングドライバーをつとめた「カルソニック インパルZ」(#12)は、決勝レース前のフリー走行でも好タイムで走行しており、決勝レースでの活躍が期待されていた。しかし、フォーメーションラップからグリーンシグナルが点灯し、各車一団となって第一コーナーに突入していったが、予選8番手の位置にいた星野の#12 Zはこの集団からはじき出され、グラベルベッドにコースアウト。32周目にピットインし、ブノワ・トレルイエにドライバー交代するまで下位に沈んだ。後半を受け持ったトレルイエは、34周目にベストラップタイムを記録。速さを証明してみせたが、順位を大きく挽回するまでには至らず、13位でレースを終えた。
「イエローハットYMSトミカZ」(#3)は、横溝直輝が予選7位のポジションからレースをスタート。ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラに交代した後は一時6位を走っていたが、イエローフラッグ中に他車を追越してしまい10秒ピットストップのペナルティが課せられてしまう。これによって順位を11位にまで落とし、最終的に9位でゴールした。「WOODONE ADVAN Z」(#24 エリック・コマス/柳田真孝)は、予選13位からスタートし、10位でフィニッシュ。デビュー戦はセッティングが完全とは言えなかったが、ノートラブルで完走してポイントを獲得した。
なお、GT300クラスは予選で「吉兆宝山DIREZZA Z」(#46佐々木孝太/番場琢)がポールポジションを獲得。Zの速さを実証した。
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#23 Z 本山哲
「良いレースができました。ドライバーふたりの役割、ピットワークを含めチーム力をきちんと発揮できたと思います。マシンは昨年から確実に速くなっています、今後はさらに強さに磨きをかけていきたいと思います」
#23 Z 松田次生
「事前のテストでロングランも十分走れていたので、レースでは自分が何をすべきかわかっていました。Zでの初レースだったので緊張しましたけど、#18 NSXを捉えられたので良かったです」
飯嶋嘉隆ニスモ監督
「私の初陣はうまくいきました。ファンの皆様、ご声援ありがとうございました。公約通り積極的に攻めるレースができて満足しています。エキサイティングなレースを見せてくれた#23 Zのふたりは本当に良い仕事をしてくれました。また、左近はミスを悔やんでいましたけど、次のレースはきっと勝つと誓っていました。是非ご期待ください」