#46 | 吉兆宝山 DIREZZA Z | (佐々木孝太/番場琢) | 1位 |
#13 | エンドレス アドバンCCI Z | (影山正美/藤井誠暢) | 4位 |
#47 | 吉兆宝山 DIREZZA Z | (長島正興/安田裕信) | 16位 |
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「Z(をドライブして)初めての予選で、ここまで来れるとは思いませんでした!」。佐々木の声が弾む。昨年のGT300チャンピオンは、新チームでも早速“仕事”をやってのけた。午後から降り出した冷たい雨を味方につけて、堂々の初ポール獲得だ。
午前中の予選1回目。GT300の専有走行枠で#46 Zの佐々木は、スーパーラップに進出できるトップ10に入ることができなかった。そこでもう1セット残してあったタイヤを履いて、混雑する混走枠で再びアタックに入り、何とか9位に滑り込んだ。この予選1回目でトップを奪ったのは、セッション後半にコースインした#13 Zの影山だった。しかも2分3秒708というコースレコードでだ。「前にクルマがいたから完全なクリアラップではなかったけれど、あとコンマ1秒は速かったかも。でもほぼ完璧!」と影山。もう1台、#47 Zのアタックを担当したのは、GTデビューとなる22歳の安田。しかし「デグナーで飛び出したし、ポルシェにも引っかかったし。焦っちゃいました」と16位にとどまった。Z勢は3台とも予選をクリア。そして午後に入ると、天気予報どおり雨粒がポツポツと落ちてきた。
午後の予選2回目は雨模様に。最初の15分間の走行枠を走り終えた佐々木は、GT500の走行を見ながら、タイヤをそれまで履いていた浅溝から深溝に履き替えてスタンバイした。佐々木のスーパーラップ走行順は2番目。まずは順調に2分20秒858でトップに立った。その直後から雨足は徐々に強くなっていき、スピンやコースアウトを喫する車両が続出するなど、スーパーラップは荒れる展開になってきた。6台が走行を終えた時点でも、トップの座は佐々木が守っていた。昨年コンビを組んでチャンピオンを獲得した山野哲也がドライブするRX-7が8番目にアタック開始。
しかし水しぶきを見ても、コース上の水の量は増えているのが分かる。そして山野、さらに9番目の車両もタイム更新はならなかった。
最後のアタッカーは、予選1回目トップ、#13 Zの影山。今年から4点のポイントが与えられることになったポールポジションを狙って、ベテランがコースへ。しかし影山も佐々木のタイムに届かず5位。これで佐々木のポールポジションが確定した。4位の車両が計測ラップでない周回でタイムを出したためにタイム抹消となり、影山は4位に繰り上がることになった。
「今日は女神に助けられました。明日のレースは天気によって左右されると思いますが、常に全開で、自分のスティントはスプリントレースをやるような気持ちで全力で戦います」と佐々木。チャンピオンドライバーとして迎えられた男が、いきなりその力と幸運をチームにもたらした。
佐々木孝太(#46吉兆宝山 DIREZZA Z/予選1位)
「スーパーラップ(のバックミュージック)は今井美樹の『ポールポジション』を選んだんですが、そのとおりになりました! 開幕戦のウェイトハンディがない中でのポールというのは価値があると思います。タイヤもチームもいい仕事をしてくれました。自分的にはもっといいタイムを狙っていたんですが(笑)」
影山正美(#13エンドレス アドバンCCI Z/予選4位)
「1コーナー、デグナー進入、シケイン出口は水が川のようになっていて、その手前からスピードを落とさなければならない状態でした。選んだタイヤが、ボクのタイミングでのウェットコンディションに合っていませんでした」