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前日午後から断続的に降り続いた雨が決勝レース日の3月19日(日)朝には上がり、今年のSUPER GT開幕戦はドライコンディションでスタートできそうになってきた。9時30分から行われたフリー走行は、鈴鹿サーキット・グランプリコースの所々にウェットパッチが残っていたため、「ウェットプラクティス宣言」が出され、各チームともレインタイヤで走行をスタートした。気温は11度と低く、ホームストレートには強い追い風が吹いていた。走行が始まると急速にコースは乾いていき、数分でレコードラインは完全ドライとなった。しかし、ラインを外して湿った路面にコントロールを失い、コースアウトするマシンが数台あった。
このフリー走行では、日産勢はまたしてもそろって好調ぶりをアピールしていた。走行をスタートしたドライバーは、「XANAVI NISMO Z」(#23)は本山哲、「MOTUL AUTECH Z」(#22)が山本左近、「カルソニック インパルZ」(#12)は星野一樹、「イエローハットYMSトミカZ」(#3)は横溝直輝、「WOODONE ADVAN Z」(#24)はエリック・コマス。それぞれ一周目にはピットインしてスリックタイヤに交換し、燃料タンク満タンで決勝レースに向けた準備を開始した。#23 Zは、本山は様子見で1周しただけで、松田次生に交代。その後も何度かピットインしてはドライバー交代とタイヤ交換を繰り返し、30分間の走行時間をフルに使って走行した。一方、#22 Zは山本が走行時間の約半分を連続で走り、その後ミハエル・クルムに交代した。
この時間帯のZのベストタイムは、#12 Zがブノワ・トレルイエの1分56秒175で、トータルでは#18 NSXに続く2番手タイムであった。これに#22 Zクルムの1分56秒218が続いた。#23 Zは本山が記録した1分57秒059がベストで、#3 Zは横溝の1分57秒118。#24 Zはコマスが精力的に走り込み、1分58秒332がベストタイムであった。
#23 Z 松田次生
「ここまでは非常に順調で、とてもいい感じです。今朝、僕が最初にコースに出た頃はウェット部分がまだ多く残っていましたが、全然問題ないですね。クルマのフィーリングはとても良いです。鈴鹿は僕のホームグラウンドで、これまでに色々なクルマで走ってきましたけど、今回は新鮮な気持ちで臨んでいます。本山さんとのコンビで戦う初めてのレースがここ鈴鹿なので、僕を応援してくれている地元のファンの皆さんの前で是非良いレースをお見せしたいと思っています」
飯嶋嘉隆ニスモ監督
「フリー走行では、レースを想定した満タンでのバランスチェック、レース用タイヤの皮むきなどレギュラーメニューをこなしました。これで決勝レースの準備は、完了です。うちのスタートドライバーは、#23 Zが本山で、#22 Zは(山本)左近です。今シーズンを2台で戦う上で、2台がどういう状態となっても上位でポイントを獲得できるようにと考えての布陣です。#22 Zがチャンピオンを目指す上で、当然左近の成長なくして目的は達成できません。クルマは良い具合にセットアップできていますので、左近には決して無理はするな、とも伝えてあります。きちんと計画通りに仕事ができれば、結果は自ずとついてくるでしょう。また、本山も非常にモチベーションが高く、#23 Zチームもとても良い雰囲気です」