GT(Grand Touring)は、基本的に2ドアのスポーツカーをベースとしたレース用の車両で、スタイリングは市販車よりもワイド&ローに仕上がっている。またエアロパーツの装着もあり、迫力あるフォルムを生み出している。車両の中味はエンジンの搭載位置、駆動方式、サスペンションが変更され、フレームもコクピットの前後はパイプフレームの使用が認められるなど、完全なレーシングカーとなる。
車両の出力が500馬力程度のGT500クラスには日産、トヨタ、ホンダのメーカーワークス車両を中心に外国車を使用するプライベートチームが参加。日産は3年目のシーズンとなるフェアレディZを、特に空力、エンジン面で改良してシリーズに臨む。ライバル勢ではホンダが昨年中盤からターボエンジンからNAエンジン(V6、3.5リッター)にスイッチ。トヨタもスープラが2台継続参戦ながらも、スープラ同様NAのV8、4.5リッターエンジンを搭載したレクサスSC430を新たに投入。さらに04年ル・マン24時間を制覇したチーム郷がFIA GT選手権で活躍するマセラティMC12で参戦(シリーズ途中よりの予定)。新たなレース車両の参戦もあり、今年も目が離せないシーズンとなりそうだ。
また車両の出力が300馬力程度のGT300クラスにはニッサン・フェアレディZ、トヨタ・セリカ、MR-S、ポルシェ、フェラーリなどの車両を使用するプライベートチームが参戦している。GT300でもフォードGT40、紫電などニューカマーの登場もあり、こちらも面白くなりそうだ。 |