僕が一番好きなサーキットはニュルブルクリンク。ニュルブルクリンク24時間レースには、92年に一度だけ出たことがあるんだ。マイケル・グラフ(テニスプレーヤー、シュテフィ・グラフの兄)らとオペルのアストラクーペで出場したんだけど、決勝レースはクルマが1スティントで壊れて僕はレースでは乗れなかった。
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ニュルブルクリンクの中でも、特にノードシュライフェ(北コース)は走っていてすごく気持ちいい。初めて走ったのは4歳のころで、アマチュアレーサーだったお父さんが運転している横だった。レース以外でも走ったことはあるけど、世界一チャレンジングなコースだと思うよ。怖いところももちろんある。それはコース後半のギャラリーコーナーを過ぎた先のジャンピングポイント。坂を下りながらジャンプするところなんだけれど、コースの脇はすぐガードレールだし、着地してすぐ急な右コーナーでブラインド。僕は根性ないしブレーキを踏んじゃうけど(笑)、じゃなきゃ曲がりきれないところなんだ。
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でも1周がすごく長いよね。自分が今どこにいるのかも分からなくなるし(笑)。
2リッタークラスのクルマだと、コースで最高速が出るのはコース前半、最初のジャンピングポイントを過ぎて、下りながらゆるやかに左にカーブした先(GT-Rはバックストレートで300km/h近くまで出る)。もちろん200km/hはオーバーしてる。
ニュルブルクリンクが母国のドイツにあることが誇りかって? ううん。たまたまドイツにあるってだけだよ。でも歴史あるコースだし雰囲気はいいよね。昔のままのレーシングコースという感じだし、誰がどこで死んだとか、大きな事故を起こしたといったポイントが残っている。『ドイツにニュルブルクリンクのような素晴らしいコースがあるから、シューマッハーのような優れたドライバーが育つ』という人がいるらしいけど、そんなの関係ない。個人の問題だよ。
ロベルト・ラバーリア(80〜90年代のBMWワークスドライバーで89年と95年にニュル24時間で総合優勝、イタリア出身)だって、ニュルブルクリンクや世界で大活躍したんだし。
毎年、テツヤ(田中哲也)がスカイラインGT-Rでニュルブルクリンク24時間に出てるんだよね。まったくうらやましいよ。『連れてけ、連れてけー』って言ってるんだけどダメなんだって。今年もクラス優勝して表彰台行けるよう頑張ってほしいね。
ニュルブルクリンク24時間にはGT500のZで出たいね。グリーンもいっぱいあるし、すっごく気持ちがいいだろうね。 実はプレイステーションでニュルブルクリンクのコースを走っているんだけど、すばらしいトレーニングになるよ。ベストタイムは6分半かな?
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