5月7日、NÜRBURGRING / Eifel,Germany

14時40分にローリングが始まったニュル24時間の決勝レースは、直前に降りだした大粒の雨のためにコースに濁流が流れ、当初のスタートは1周のセーフティカーランが追加された。FALKEN☆GT-Rのスタートドライバーはローランド･アッシュ。スタート直後の1コーナーで他車両と接触してポジションを落としたが、最初のピットインまでには総合5位、クラストップにまで順位を上げている。

朝から冷たい雨が降り注ぐニュルブルクリンク。正午頃には嵐のように強い風と雨が叩きつけた。スターティンググリッドに224台マシンが整列した頃には雨も小降りとなったが、14時40分、フォーメーション開始直前から、再びコースは激しい雨となった。FALKEN☆GT-Rのスタートドライバーはローランド・アッシュで、タイヤはインターミディエートを選択。特にノードシュライフェ（北コース）はヘビーウェットの状態だ。

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15時、スタート時刻となったが、悪天候のためセーフティカーランが1周追加された。気温は10℃、路面温度は10℃と冷え切っている。そして15時20分、実質的なスタートが切られた。1コーナーを制したのは予選4位のペドロ･ラミーがドライブする#2 BMW M3 GTR。#44 FALKEN☆GT-Rのアッシュは1コーナーで予選9位の#66ヴァイパーGTS-Rと並んだが、押し出される形で接触、スピンを喫した。コース復帰は果たすものの総合10位に順位を落としてしまう。BMW以上に良いスタートを切ったのは、もう1台のペーター・ザコウスキー操る#77ヴァイパーで、ノードシュライフェに出る前にトップを奪う。しかしそれも束の間、濡れた路面に足を取られ単独スピン。オープニングラップから#2M3、ヨルグ・ミュラーの#1M3の1-2走行となった。ポールシッターの#6ポルシェ・ターボはスタートと同時にトラブル。オールドコースに出ることもないまま、ショートカットしてピットにマシンを戻した。FALKEN☆GT-Rにマシンダメージはなく、その後は順調に走行。1時間経過した16時、3周目には、総合8位、クラス2位で追い上げている。やがて空には晴れ間も見え始め、コースも徐々に乾き始めた。

そして16時23分、6周で最初のピットイン。このタイミングで多くの車両がピットインしたこともあり、ピットエリアは大混雑した。#44GT-Rのタイヤはカットスリックに変更。ドライバーはショイスマンに交代してコースへ復帰した。この周の時点で順位は総合5位、クラストップと順調だ。

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木下隆之選手
「雨のニュルは、他のサーキットに比べてグリップレベルが低い。オールドコースはいたる所に水たまりができ、ラインを外すとダートに足をとられるリスクがありますから、多少遅いマシンに引っ掛かっても、場合によってはがまんして安全な所までスピードを落として待たなければならない時もあります。オールドコースは高速道路でトラックの轍が凹んでいるように縦に段差がついている所もあり、修復も部分的にしかされていませんから、そういう所を踏むといきなり滑り出したりすることもあって、雨の時は路面状況が読みにくくより危険度が増します。古いコースですので水はけが悪く、300km/h近いストレートはハイドロ（プレーニング現象）が起きやすいですし、最初のジャンピングスポットの後の着地と同時にコーナーに入っていく所にも水たまりがあって、この2か所は特に危ないですね。カールセルは大雨になるとイン側に水たまりができるので、バンクではなく上側を通らなければならなくなります。いずれにせよ、今回もまた厳しいレースになりそうですね」