Telefónica World Series by Nissan
リカルド・ゾンタ、地元で2勝
モンタニー、ラインダースとの差をさらに14ポイントに広げ、決着はサン・パウロでの2ラウンド目に持ち越される
ラインダース、25,000人の観客で満員のカリティバ・サーキットで最速記録を塗り替える

Round 15&16, Curitiba, Brazil - Dec. 01, 2002

オートドローモ・インターナショナル・ド・カリティバ(ブラジル)で開催されたテレフォニカ・ワールド・シリーズbyニッサン第8ラウンドで、地元でのレースとなったリカルド・ゾンタが、その日行われた2つのレースともトップでゴールした。今回は気まぐれな天候に振り回されることとなった。レース1では眩しい日差しが降り注いだものの、レース2では雨がコースを濡らした。しかしレース中の熱気がコースを乾かし、チームはピットストップの際にタイヤをウェットからドライへと交換した。バス・ラインダースは第2レースで表彰台に上る健闘を見せたものの、ポイント・スタンディングで前を行くモンタニーはその差を9ポイントから14ポイントへと広げた。今大会では、食べ物を1kg持って来た人は入場無料となる「空腹のないクリスマス」というキャンペーンに協力。トータルで1,600kgもの食料が集まった。

Race 1

サッカー・チームF.C.バルセロナ・カラーのマシンをドライブするリカルド・ゾンタは、速いペースで走り、後を追うアンドレ・クートとジャスティン・ウィルソンを引き離した。フランク・モンタニーは、ポイント・スタンディング2位争いのライバル、バス・ラインダースとの差を広げた
リカルド・ゾンタが制した第1レース(22周)は、2度のアクシデントに見舞われた。まず3周目でメキシコ人ドライバー、ロベルト・ゴンザレスがコース・アウトしてグラベルに突っ込み、セーフティ・カーが出動する事態となった。そしてセーフティ・カーがコースを出ると、今度は大会最年少19歳のブラジル人ドライバー、トゥカ・ロカのドライブするガボルド・コンペティシオンのマシンがタイヤ・ウォールに激突した。ロカは無傷で、彼のチームは全力でマシンの修理に取り掛かった。

リスタートで、ゾンタは電光石火の如く飛び出し、目も眩むようなスピードで一気にゴールまで走り抜け、25,000人の観客で満員のサーキットで、シーズン8度目の優勝を遂げた。ゾンタの後方では、アンドレ・クートとジャスティン・ウィルソンが2位争いに死力を尽くしており、目の覚めるような走りを見せたクートが勝負を制した。ウォーミング・アップでギヤ・ボックスにトラブルが発生したナレイン・カーティケヤンは、アントニオ・ガルシア、フランク・モンタニー、ポロ・ビラーミルを抑え、4位でゴールした。
予選でギヤ・ボックスのトラブルに見舞われ、レースでは後方からのスタートとなったバス・ラインダースだったが、2周目でピット・イン。タイヤを替えてレースに戻り、13周走って最速ラップを叩き出した。
今年のヨーロッパF3000チャンピオン、ジャイム・メロがキャリア・アップし、テレフォニカ・ワールド・シリーズbyニッサンにデビューした。結果は15位だった。

Race 2

第2レースは、少し前に降った雨により、ウェットレースであると発表された。ピーター・サンドバーグは体調不良により出走しなかった。ポール・ポジションから好調なスタートを切ったカーティケヤンが先頭を走っていたが、2周目でリカルド・ゾンタが前に出て、そのままゴールまでトップを走り切った。これでゾンタは今年9勝目である。カーティケヤンは抜かれた後、3周目と4周目の2度グラベルに突っ込み、大きく順位を下げた。
アンドレ・クートもコース・アウトし、リタイヤを余儀なくされた。その後、後続のアントニオ・ガルシア、ジャスティン・ウィルソン、バス・ラインダース、ポロ・ビラーミルとの差を着実に広げていったモンタニーが2位でゴールした。
ピット・ストップは例によって勝敗の分かれ目となった。ゾンタはわずか11秒でリスタートし、第1レース同様に1位の座をゴールまで守り抜いた。モンタニーはタイムロスしたものの、ラインダースの追撃をかわして2位でゴールした。4位には、ビラーミルとガルシアを抑えたウィルソンが入った。
モンタニーとラインダースが2位を巡ってバトルを繰り広げたが、ラインダースがゴールまであと10周というところでスピンしてしまい、モンタニーが一気に前に出た。ラインダースは4位のウィルソンを大きく離して3位の座を走り抜いた。ビラーミルとガルシアのスペイン勢がそれぞれ5位と6位でゴールし、今回初参戦のアメリカ人ドライバー、ポール・エドワーズが大健闘の7位入賞を果たした。

この日の朝、ブラジル人ドライバー、ゾンタはカリティバ・サーキットよりそのレース・キャリアとテレフォニカ・ワールド・シリーズbyニッサン初優勝を称えたプレートの贈呈を受けた。

次回は12月8日、サン・パウロ(ブラジル)のインテルラゴス・サーキットで開催される。

リカルド・ゾンタ:
「ファンのみんなの前でいいところを見せたかった。僕はファンのみんなのことを誇りに思うよ。第2レースでは、ピット・ストップでチームのみんなが頑張ってくれて、タイヤ4つをたった11秒で交換したんだ。みんなにおめでとうと言いたい。」

フランク・モンタニー:
「土曜日にエンジンを載せ替えたせいか、第1レースでは調子が出なかった。第2レースでは、雨が降ったけど、なんとかうまくいった。ピット・ストップがうまくいかなかったのだけが残念だったけど。結果にはうれしいと思うけど、完璧とは言えないね。」

バス・ラインダース:
「予選からずっとギヤ・ボックスにトラブルを抱えていた。第1レースでは、ピットでゾンタがベスト・ラップを出すのを見ていた。その後リスタートして、ベスト・ラップを出して2ポイント取ることができた。運が良ければ、サン・パウロで2戦とも勝つことができると思う。」


RESULTS - Autódromo Internacional de Curitiba(Length: 3,717 m)
World Series, Classification 1st Race (22 Laps)
POS. DRIVER TEAM RACE TIME
1. Ricardo Zonta (BRA) Gabord Competición 31:41.434
2. Andre Couto (MAC) Vergani Racing 31:45.474 / 4.040
3. Justin Wilson (GBR) Racing Engineering 31:46.409 / 4.975
4. Narain Karthikeyan (IND) Tata RC Motorsport 31:46.419 / 4.985
5. Antonio García (SPA) Adrián Campos Motor. 31:47.139 / 5.705
6. Franck Montagny (FRA) Racing Engineering 31:47.541 / 6.107
Best lap: Bas Leinders 1:10.182 at 190.151 km/h

World Series, Classification 2nd Race (33 Laps)

POS. DRIVER TEAM RACE TIME
1. Ricardo Zonta (BRA) Gabord Competición 41:19.748
2. Franck Montagny (FRA) Racing Engineering 41:40.970 / 21.222
3. Bas Leinders (BEL) KTR 41:41.775 / 22.027
4. Justin Wilson (GBR) Racing Engineering 41:55.750 / 36.002
5. Polo Villaamil (SPA) Adrián Campos Motor. 41:56.034 / 36.286
6. Antonio García (SPA) Adrián Campos Motor. 41.59.367 / 39.619
Best lap: Bas Leinders 1:10.530 at 189.213 km/h

Championship Points after Curitiba (Provisional)

POS. DRIVER POINTS
1. Ricardo Zonta 284
2. Franck Montagny 188
3. Bas Leinders 174
4. Justin Wilson 138
5. Jean C. Ravier 75

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