アルバセテ、6月23日。
アルバセテ・サーキットで行われたワールドシリーズbyニッサンの第3ラウンドは、ジャン・クリストフ・ラビエール(イプシロンbyグラフ)とバス・ラインダース(KTR)が制した。リカルド・ゾンタ(ガボルド・コンペティシオン)はこの日行われた2戦とも2位でゴールし、チャンピオンシップポイントで2位以下をさらに引き離した。今回勝利を挙げたラインダースはチャンピオンシップポイントでフランク・モンタニー(レーシング・エンジニアリング)を追い抜き、現在29ポイントで2位につけている。この日、気温は40℃を記録し、サーキットの路面は60℃に達した。
Race 1
1戦目の18周に渡る争いを制したのはジャン・クリストフ・ラビエールだった。スタートに成功したラビエールは、せっかくのポールポジションの利を活かし切れなかったリカルド・ゾンタとアンドレ・クートを抑え、一気に先頭に踊り出し、ゴールまでトップの座を守り抜いた。ゾンタは彼を抜くことは出来なかった。9周目でフィリベルティがアクシデントを起こし、セーフティカーが出動する事態に至ったが、観衆の注目はゾンタの逆襲にあった。ラビエールはさらに猛チャージをかけ、ついに今シーズン初勝利を挙げた。2位のリカルド・ゾンタとの差は2.6秒、3位のバス・ラインダースとの差は3.1秒だった。フランク・モンタニーはセーフティカーが退去した後、チームメートのジャスティン・ウィルソンに抜かれ、結果は5位。チャンピオンシップポイントの差を縮めるチャンスを逃した。勝者ラビエールはベスト・ラップ1:20.423をマークし、サーキットレコードを塗り替えた。
Race 2
2戦目ではバス・ラインダースが圧倒的な速さを見せつけ、チームの数週間にわたる努力が実を結ぶ結果となった。ラインダースは抜群のスタートを切ってトップに立ち、ゴールまで独走態勢を貫いた。1戦目の勝者ラビエールはルーティンピットストップの際に大幅にタイムロスし、トップから大きく差をつけられた。リカルド・ゾンタとフランク・モンタニーは同時にピットインしたが、ゾンタは2位に返り咲いた一方で、モンタニーのマシンはフロントタイヤの交換に手間取り、出遅れてしまった。モンタニーのチームのミスをついて健闘したアンドレ・クートが3位でゴールした。
次回は2週間後の7月6日、7日。イタリアのモンツァで行われる。
■リカルド・ゾンタ:
「難しいレースだったが、2戦とも2位という成績を収められて、チャンピオンシップポイントを大きく伸ばすことができたので、満足してアルバセテを後にできる。2戦目ではマシンが思ったようにスピードがでなかったので、2位に甘んじてしまった。」
■バス・ラインダース:
「何週間も改良に努力を費やしてきた結果の勝利なので、チームにおめでとうと言いたい。ゾンタは3勝で僕は1勝。モンツァではぜひ彼に勝ちたい。チャンピオンシップをかけて戦う。」
■ジャン・クリストフ・ラビエール:
「1999年のフランスF3以来の勝利。表彰台に上れてうれしかった。2戦目ではピットストップでトラブルが起きたが、ピットストップは作戦だけでなく運にも左右されるからね。」