マドリード、6月9日。リカルド・ゾンタ(ガボルド・コンペティシオン)がテレフォニカワールドシリーズbyニッサンを鮮やかな2連勝で制した。ゾンタはハラマで行われた2つのレースの両方で勝利を収め、チャンピオンシップ争いの首位に立った。現在2位のフランク・モンタニーは第1レースを2位でゴールしたものの、第2レースのピットストップで時間をロスしてポイント獲得に至らなかったため、首位のゾンタに26ポイントもの差をつけられた。40,000人の観客がダラーラ・ニッサンV6が繰り広げるワールドシリーズ第2ラウンドに目を見張った。観客席にはF1ドライバーのマーク・ジェネとフェルナンド・アロンソの姿も見られた。
Race 1
リカルド・ゾンタはいとも簡単に第1レースを制し、シリーズランキング首位に踊り出た。ポールポジションからゾンタは好調なスタートを切り、モンタニーの前に出たことを大いに利用した(先週、彼はスタートに際しての作戦を数限りなく立てた)。3位のジャスティン・ウィルソンはアンジェル・ブルゲーニョの後方を走っていたが、ブルゲーニョはミスを犯し、大きく順位を落としてしまった(14位でゴール)。
元F1ドライバーは最後まで1位の座を守り続けた。モンタニーはゾンタを抜くのは至難の業であることに早い内に気付き、2位に甘んじた。最もスリリングな見せ場となったのはジャスティン・ウィルソンとバス・ラインダースによる3位争いだった。ラインダースは元F-3000FIAチャンピオンのウィルソンを抜くことに全力を注いだが、最後にはウィルソンがポディウムを奪った。スペイン人最高位はポロ・ビラーミルの5位だった。
Race 2
第2レースは事故の多いレースとなった。ビクトル・オルドネスはスタートすることができず、5人のドライバーがコース・オフしてリタイアとなった。ポロ・ビラーミルのアクシデントでセーフティカーが出動したため、ゾンタは他を引き離すことが出来なかった。モンタニーはセーフティカーを利用してゾンタにぴたりとつけたため、義務であるピットストップがかぎとなった。2人は同時にピットレーンに入ったが、ゾンタのチームはフロント・ホイールを交換するのにわずか8秒を要しただけだったのに対し、モンタニーのチームのメカニックはほぼ1分かかってしまった。これが運命を大きく分け、モンタニーは戦線離脱(そしてシリーズランキング2位転落)するに至っただけではなく、ほぼ最後尾でゴールすることになってしまった。ゾンタは、バス・ラインダースとナレイン・カルティケヤンの前を走り、トップでゴールした。
次回は2週間後の6月22日、23日、アルバセテで行われる。
■リカルド・ゾンタ:
「チームにおめでとうを言いたい。みんな本当によく頑張った。特にピットストップ。たった8秒しかかからなかった。F1並みだ。完璧なレースになったと思う。2つの勝ち星と2度の最速ラップ、そしてもっと大事なのはシリーズランキングの首位に立ったこと。」
■フランク・モンタニー:
「スタートは良かったのだが、リカルドのほうが速かった。追い抜こうとしたのだが、無理だった。リカルド、おめでとう。第2レースでは同時にピットレーンに入ったのだが、私のほうは問題が起きて、貴重な時間を無駄にした。なによりも、ポイントが取れなかったのが痛い。」