SUZUKA 1000Km
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NISMO GT−Rは
3位を快走するもターボトラブルでリタイヤ

インターナショナルポッカ鈴鹿1000kmレース
決勝

2002.8.25

レースは、13:00にローリングをスタート。1周のフォーメーションラップののち、グリーンランプと同時に全車レーシングスピードに移り、長丁場のコンペティションが始まった。隊列は、ル・マン24時間レースで活躍したアウディR8を先頭に、GT500車両が続く。

ミハエル・クルムが好スタートを切ったNISMO GT−Rは、第1コーナーで先行車の#16NSXを抑え、4番手にポジションアップした。ストレートスピードでもNSXに遜色なくコーナーでは隙がないGT−Rを追って、#16NSXはオーバーテイクの機会をうかがうが、クルムは時にテールスライドさせながらグッドファイトを見せ、序盤の見せ場を作った。このバトルは15周にわたって繰り広げられ、この間グランドスタンドで振られる日産応援旗のウェーブはひときわ大きくなった。

29周目に最初のルーティンピットに入り、田中哲也に交代。田中哲也は、5番手のポジションを守り、ひたすらマイレージ蓄積に努めた。しかし、レーススタートから3時間経過した15:00過ぎ、トップを悠々リードしていた#61アウディがマシントラブルでリタイヤ。この時点でレースはGT500車両のものとなっていた。田中は、スケジュールされた周回をキッチリと守り、4番手で影山正美にステアリングを渡した。

レース中盤にさしかかった影山のスティントは、コースのあちこちでバックマーカーに引っかかり、ラップタイムを変動させながらのものとなったが、トラブルやアクシデントを避け、力強く周回を重ねた。この間、一時先行を許した#16NSXがスピンし、イレギュラーピットに入った。 これによって、影山のNISMO GT−Rは、3位に。終盤に向けたスティントスケジュール調整のため、ピットから追加周回が指示され、影山は32周を走行してピットインした。マシンを降りた影山は、「シャシーのバランスはだいぶ良くなった。このウィークエンドで最も長い時間乗ったけど、一番乗りやすかった。タイムも悪くないし、タイヤの残りグリップを調整しながら走れた」

2順目のスティントを走り出したミハエル・クルムは、同様に安定したラップタイムを刻みながら、ゴールに向けて走り出した。先行車に約1分のリードを許すものの、何かがあればポジションアップを狙える位置にいた。ところが、109周目に突然フロント左側から白煙を噴出し、緊急ピットイン。ガレージに入れてチェックしたのち、トラブルはターボチャージャ本体と判明。残りレース時間での修復は不可能と判断され、小河原監督はリタイヤ届けにサインすることとなった。


小河原監督
「ターボが壊れてしまいました。良いペースで走れていただけに残念です。VQになってから、エンジン関連のトラブルで戦線を去るのは初めてですが、レーシングコンディションで600kmを超えるロングランをしたのも始めて。データはたくさん収集できましたし、これをチャンピオンシップ残り3戦に活かして行きたいと思います」

ミハエル・クルム選手
「突然、バッとスモークが出てパワーダウンした。良いポジションで終盤を迎えようとしていたので、とっても悔しい。しかし、気分を切り換えて、次のもてぎのレースに集中したいです。今後、さらに熟成を進めて、速いクルマに仕上げていきます」

18時10分に日没のためにライトオンとなり、サーキットは独特のムードに包まれる。やがてすっかり暗くなった19時20分、#6スープラがトップでチェッカーを受け、スープラが2連勝を飾った。

スーパー耐久クラスでは、#19JMCダンロップGT-R・ED、#34ススキレーシングアドバンGTR、#1M’s DUCKHAMS GTRと予選の順位通りに走行。しかし序盤の7周で#34GT-Rが冷却系のトラブルでスロー走行となると、8周目には#1GT-Rがスローダウンしてコース脇にストップ、リタイア第1号となる。そして#34GT-Rもエンジントラブルで10周でリタイア。続いて今度はクラストップの#19GT-Rが右フロントのタイヤバーストと大荒れ。その#19GT-Rも91周で燃料系のトラブルでリタイアとなった。

レース終了後、鈴鹿サーキット上空に大輪の花火が打ち上げられた。今年の鈴鹿の夏は終わった。

公式決勝結果
Pos. No. Cls.   Team Lap Total Time Delay Best
1 6 GT500 1 TOYOTA SUPRA 172 6:10'44.008 162.04km/h 2'01.355
2 16 GT500 2 無限NSX 171 6:11'13.219 1Lap 2'01.349
3 39 GT500 3 iDC大塚家具サードスープラ 171 6:11'21.915 1Lap 2'01.926
4 62 GT300 1 VEMACダンロップRD320 160 6:12'00.030 12Laps 2'10.406
5 71 GT300 2 シグマMR−S 159 6:11'50.419 13Laps 2'13.659
6 2 GT300 3 BOSSベルノ東海AR・NSX 157 6:12'33.698 15Laps 2'14.902
7 15 GT300 4 AMPREX BMW M3GT 156 6:11'54.454 16Laps 2'14.121
8 911 GT300 5 BOROアドバン910ポルシェ 156 6:12'20.208 16Laps 2'13.757
9 55 OPEN 1 ルーフ スパイマスター 153 6:11'48.149 19Laps 2'14.517
10 22 RS 1 YRP永井医院52μアンコール 153 6:12'15.999 19Laps 2'13.250
11 70 GT300 6 外車の外国屋ダンロップポルシェ 150 6:11'35.596 22Laps 2'17.850
12 20 S-E 1 RSオガワADVANランサー 145 6:11'58.272 27Laps 2'25.768
13 912 OPEN 2 PCJ−EAST・910GT3 144 6:10'53.446 28Laps 2'21.658
14 36 OPEN 3 M’sアドバンみんと964 144 6:10'55.744 28Laps 2'24.025
15 11 S-E 2 ファルケン★ランサーEVOZ 141 6:12'39.314 31Laps 2'26.890
16 45 S-E 3 Mr.クラフトADVANDC5 141 6:13'03.841 31Laps 2'30.858
17 930 OPEN 4 M's ゼナドリン930GT 137 6:12'21.823 35Laps 2'14.683
18 602 S-E 4 ファルケンブリッド享成ランサー 134 6:11'46.645 38Laps 2'33.535
- 23 GT500   NISMO GT−R 110 3:53'09.260 62Laps 2'01.431
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