IRL第8戦 サン・トラスト・インディ・チャレンジ(リッチモンド)
起死回生、シェクター4位フィニッシュ

June 29, 2002

1周たったの16秒。オープンホイールのトップフォーミュラとしては世界中に他に類を見ない忙しいレースコースとなったリッチモンド・インターナショナルレースウェイ(RIR)。
アメリカ合衆国の首都、ワシントンから車で南に1時間ほど行った所にあるリッチモンドはまさにサザンホスピタリティといった感じが漂い、熱烈にインディカーレース開催を歓迎してくれている。今回もグランドスタンドはぎっちりとレースファンで埋まった。
「RIR」は1周0.75マイル(1.2キロ)でコーナーには14度のバンクがついている。はっきり言ってこのコースではステアリングホイールは常に切りっぱなしで、闘牛場の中でレースをやるような独特の緊張感が漂う。今回は女性ドライバーのサラ・フィッシャー(No.23D&Rレーシング)がインディ500以来3レース振りにレースに復帰し、日産インフィニティは5台が顔をそろえた。

西の空がオレンジ色に染まりだした夜7時半。250周のレースがスタート。
0.75マイルのコースに22台が猛スピードで走り回るとあって、レースは大荒れに荒れ、8回ものコーションがトータル94周にもわたって出され7台のマシンがクラッシュに巻き込まれた。
その中にはフィッシャーや予選4番手スタートのローラン・ルドン(No.34 コンクェストレーシング)やエディー・チーバー Jr.(No.51レッドブル・チーバーレーシング)らも含まれていた。中でもルドンはトータルで39周もトップを走りながらも盟友のチ−バーと接触してクラッシュするなど非常に不運なレースとなってしまった。

前回のパイクスピークではトリッキーなコースにマシンを全く合わせることができずに、ゴールするだけで精一杯だったトーマス・シェクター(No.52レッドブル・チーバーレーシング)は、今回すばらしいレース運びを見せた。予選は18番手と今週も苦しい週末を迎えるかに見えたがシェクターだったが、レース本番用に施したセットアップがぴたりと決まって、前を走る車の集団の間を縫うようにしてポジションをアップさせていく。レース終盤には2位まで上がるものの、周回遅れに引っかかっている間に2台に抜かれてしまい結局、日産インフィニティ最上位の4位でフィニッシュした。
経験不足からかまだまだ細かい詰めは甘いものの、この短い間でのショートオーバルでのドライビングスキルの上達はやはりただ者ではない。

次回は7月7日にカンザス州のカンザススピードウェイで開催される。昨年はチ−バーがここで優勝し、日産インフィニティに2勝目をもたらした。シーズン後半戦の日産インフィニティ勢の反撃に期待して欲しい。



Race Result
POS. Driver Chassis/Engine/Tyer Laps
1 Hornish Jr, Sam D/C/F 250
2 de Ferran, Gil D/C/F 250
3 Giaffone, Felipe G/C/F 250
4 Scheckter, Tomas D/I/F 250
5 Unser Jr, Al D/C/F 250
6 Dare, Airton D/C/F 250
7 Hearn, Richie D/C/F 250
8 Ward, Jeff G/C/F 249
9 McGehee, Robby D/C/F 247
10 Barron, Alex D/C/F 246
13 Buhl, Robbie G/I/F 208
14 Cheever Jr, Eddie D/I/F 180 Accident
15 Redon, Laurent D/I/F 180 Accident
16 Fisher, Sarah G/I/F 158 Accident

NOTE : O=Oldsmobile I=Infiniti D=Daralla G=G-force F=Firestone

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