チーバー・レーシング、二人目のドライバーはトーマス・シェクター

February 27, 2002

 レッド・ブル・チーバー・レーシングのジェネラル・マネージャー、リチャード・キャロンは2002年インディ・レーシング・リーグ・シリーズにおいて、トーマス・シェクターをNo.52レッド・ブル・チーバー・レーシング・インフィニティのドライバーに迎えることを発表した。
 21歳になるシェクターは1979年フォーミュラ1世界チャンピオンのジョディ・シェクターの息子で、レーシング・カート、フォーミュラ3、フォーミュラ3000、そしてジャガー・レーシングでフォーミュラ1のテスト・ドライバー、と、ヨーロッパのドライバーの伝統的なステップを経てきた。2000年ブリティッシュ・フォーミュラ3シリーズでは上位入賞の好成績を収め、2000年FIAフォーミュラ3000シリーズでも2勝を挙げている。昨年は、日産エンジンのワンメイクフォーミュラであるオープンテレフォニカ選手権に出場し、シリーズ2位を獲得している。
 キャロン氏は、「オーバル・レースでのトーマスの速さには目を見張るものがあります。ラスベガスでたった一日テストしただけで彼はカリフォルニア・スピードウェイに行き、西海岸テストでその日の最速ラップを叩き出したんです。さらにテクニカルなフェニックスのオーバルでは、さすがヨーロッパ仕込みだけあって、エンジニアの期待に応えてトップ5のタイムを記録しました」と語り、さらに「彼のドライビング・スタイルと判断力はエディ・チーバーと似ています。彼の得意分野を考慮すると難しい決断ではありましたが、チーバーとシェクターはこのチームにとって最高のコンビになると思っています」と、続けた。
 シェクターはレッド・ブル・チーバー・レーシングで、1998年インディ500チャンピオンのエディ・チーバーJr.のチーム・メートとなる。2人がドライブするのはダラーラ・シャシー、エンジンはインフィニティ・インディV8エンジンを搭載し、タイヤはファイヤストーンを使用する。
 チームはインディ500、インディ・レーシング・リーグ・チャンピオンシップを制することを目指し、チーバーがNo.51レッド・ブル・チーバー・レーシング・インフィニティを、シェクターはNo.52のマシンをドライブする。
 「ドライバーを決めるのに方程式なんてないよ。どう決めようとギャンブルであることに変わりはない。トーマスはテストではすごく良かったけど、まだどうなるかはわからないしね。今のところわかっているのは、彼はレースで成功を収めるのに必要なことに対しては、ひたむきで決然としているということだね。僕達がテストしたドライバーの中で、彼が一番健康状態が良かった、ということがその証拠だよ。彼はフォーミュラ1に行くことを強く望んでいるんだけど、あれだけフォーミュラ1行きを本気で望んでいるのは間違い無くIRL史上唯一、彼だけだね。」と、チーバー。
 今シーズンのIRLルーキー・オブ・ザ・イヤーが期待されるシェクターは、「レッド・ブル・チーバー・レーシングに参加できるなんて、信じられないようなチャンスです。2ヶ月前には、こんなポジションに着けるなんて想像もつかなかったです。強豪チームの一員としてインディ・レーシング・リーグでドライブできるなんて、僕はラッキーです」と、語った。

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