FIAアフリカ・ラリー選手権開幕戦 ニッサン・ハードボディ(サファリ・トラック)が完全勝利を手に
March 31, 2001
![]() 先に行われたバーバースパン500オフロードレースで優勝したニッサン・ハードボディ4WDダブルキャブをドライブするハンス・グロブラー/リチャード・リーク組は、金曜日のスペシャルステージを全てトップタイムで駆け抜け、31日(土曜日)の朝のリスタート時には9分近い大量リードを確保していた。 ブリジストン・デザート・ドゥエラーを装着したニッサン・ハードボディは、最初の2SSのみ特殊サンドタイヤを使ったが、他のステージでは全て4輪とも同じセットのこのタイヤでコンペティションを続けた。 このニッサン・デュオは、スタート直後のわずかな時間の間に、最初にオートマチック・ギアボックスを使うサレル・ヴァン・デル・メルヴェ/ディッピー・ディッペンナール組のバケーション・バンズ・ジープがスターターモーターを壊し、次に今年の南アフリカ・ラリー選手権第1戦を制した記憶も新しいセルジュ・ダムセオー/ガイ・ホジソン組のカストロール・トヨタ・カローラがオーバーヒートで戦列を去ってからは、冒険のリスクを冒すことすら必要のない有利なポジションを獲得した。 グロブラーは、非常にクリーンに走行したため、サービスボイントでのサポートチームの仕事といえば、ウィンドスクリーンを拭いたり、冷却水レベルやホイールナットのチェックなどのみであった。 ニッサン・ハードボディに続いたのは、南アフリカからのエントリーであるシャーク・バーガー/ピエ・スワネポエル組のスバル・インプレッサ(N1クラス4WD)。彼らもトラブルフリーで誰にも脅かされることない堂々とした走りであった。バーガー組には、英国のジョン・ロイド/エイドリアン・カベナー組ミツビシ・ランサー・エボリューション6、トヨタ勢トップとなったナミビア人のルウェリン・アンソニー/マイケル・ラスト組トヨタ・ハイラックスが続いた。昨年ダムソー/ホジソン組が南アフリカ選手権を制したトヨタ・カローラを駆るナミビア人リカルド・ヒンメル/アドルフ・ボテスがA6クラス優勝。 土曜日のリスタートから、FIAホモロゲーションのないマシンのため選手権ポイントが加算されないグロブラー組とアンソニー組との競技順位は不動のままであった。 ニッサンチームはトータル277kmのスペシャルステージを2h39'11"で走破し、正式な総合優勝チームとなったバーガー/ スワネポエル組のタイム(2h49'15")に10分もの大差をつけたのだった。 「私たちは、ヴァン・デル・メルヴェとダムソーからのプレッシャーを克服して、最初の4ステージでとてもよい走りができたと思います。そして、SS3でヴァン・デル・メルヴェがSS4ではダムソーがそれぞれ脱落してしまいました。その後はリラックスして眼前の結果にだけ集中すればよかった。」と他に挑戦者がいない無敵のグロブラーは残念そう。 ニッサン・モータースポーツマネジャーのグリン・ホールは、他のコンペティターがニッサン・ハードボディを限界まで追いつめることがなかったものの、この結果には大変満足している。また、「我々は余裕を持ってラリーに臨んだ。我々のクルマに無理な要求をする必要が全くなかったし、ハンスとリチャードはリラックススタイルで全23のスペシャルステージを完全制覇することができた。」と語った。
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