本年のシーズンは、往年のF1チャンピオン(1979フェラーリ)、ジョディー・シェクターの長男、トーマス・シェクター(南アフリカ、20才)の参戦で話題を呼んだ。シェクターは、2000年は英国F3選手権2位、国際F3000にも出場した。本年はF1ジャガーチームのテストドライバーとして採用されるなど、F1シートに最も近い男といわれていた。しかし、本年途中でジャガーチームを追放(素行によるもの)されてしまう。一方、オープン・テレフォニカシリーズでは、開幕戦のハラマでは第2レースで3位だったものの、第2戦エストリルでは2レースとも優勝。第3戦のアルバセテでは共に2位、第4戦バレンシアは、1位、2位、第5戦モンツァ3位、2位と常にポディウムに顔を出す活躍で、現在ポイントランキング1位を突っ走っている。
対抗馬のフランク・モンタニー(フランス、23才)は、98年フランスF3選手権2位、2000年国際F3000選手権15位のたたき上げ。開幕戦2レースをともに制し、その後も第3戦、第4戦、第5戦は第2レース優勝。勝ち星5と最もポディウムの真ん中を占めている男だ。しかし、やや安定性に欠け、コンスタントにポイントを稼いでいるシェクターに13ポイント(第5戦終了時)でリードされている。しかし、「速さ」は自他とも認めるものであり、6月のル・マン24時間レースでは、フランスの名門チームであるオレカから声がかかり、クライスラー・ワークスのLMPカーをドライブしている。結果は、リタイヤだったものの、本年のシリーズ順位によっては、ストーブリーグにモンタニーの名が登場することは確実だろう。
シリーズポイント3位は、シリーズ挑戦2年目のアンドレア・ベリッチ(イタリア、24才)が追いかけている。