【決勝】4時間(143LAP)
予選を混乱させた雨も未明にはやみ、澄み渡る青空のもと決勝レースは行われた。正午にスタートが切られると、#1と#23がテールツーノーズの状態でトップ争いを行いながら後続を引き離していった。その後方では、他のGT‐R 3台と、前戦で既にシリーズチャンピオンが決定し、トラブル覚悟で上位を狙うクラス2とクラス3の上位陣が入り乱れながら順位争いを行っていった。
シリーズチャンピオン獲得の為には、#1の前に出なくてはならない#23は、16周目の1コーナーで#1のインをさしトップに立ったが、#1を引き離すことは出来ず、上位2台によるテールツーノーズのトップ争いという状況に代わりは無く続いた。
この間、安定したラップタイムを刻みながら3位につけていた#24 JASレインボーGTR ADVANであったが、排気系のトラブルによりピットインを余儀なくされた。そして、応急修復を施しコースに戻ったが、その状態で走りつづけることは出来ず、再度ピットインし修復を終えたときには、上位陣から10周以上遅れを取ってしまった。
約一時間を経過した時点で、トップ争いを展開する#23と#1は、共に1回目のピット作業を行った。#23の素早いピット作業によりコースに戻った2台のタイム差は、15秒以上に広がった。この頃までに、GT-Rに必死についてきていたランサーEVOZやRX-7は、トラブルにより後退、又はリタイヤすることとなっていた。5番手からのスタートで、一時は3位まで順位を上げていた#98 M’S ALTIA GTRは、もうすぐレースの折り返しとなる2時間を迎えようとしたところで、トランスミッションにトラブルを抱えリタイヤとなってしまった。
また、シリーズ参戦2戦目となる#19 JMC・GT-R・ADVANもサスペンショントラブルによって後方に沈んでいった。これら上位陣の後退により、#23が優勝したとしても2位に入賞すればシリーズチャンピオンを獲得できる#1は、先行する#23を無理してことも無く、また、後方からの追い上げもさほど気にする必要もなくなり、安定したペースで周回を重ねていった。
しかし、トップを行く#23は、手を緩めることなく最終的には、#1に対し2周という大差をつけ、今期3度目の優勝を飾った。そして、作戦通り2位入賞を果たした#1は、前人未到のシリーズ5連覇を達成した。
クラス3では、#31が安定したペースで走行を続け徐々に順位を上げていったが、エンジントラブルにより長時間の修復作業を余儀なくされ後退してしまった。
しかし、あきらめることなく走行を続け、富士に沈む夕日を背にチェッカーを受け、最終戦を無事完走で終えた。