【決勝】135LAP(500km)
予選上位のGT-R勢3台のタイム差は、0.6秒しかなく決勝でも三つ巴の争いが予想された。
スタート直後ポールポジションスタートの#24が#23にパスされ、続いて#1にもパスされ3位に落ちたが、それぞれの間隔は1秒前後で保たれたまま後続を引き離していった。特にトップを行く#23と#1の争いは激しく、時折バンパーtoバンパーのせめぎあいを見せた。この争いは、延々35周、約1時間にわたって繰り広げられたが、ついに36周目の1コーナーでアウト側から#23をパスした#1がトップに立った。
トップに立った#1は、タイヤの磨耗によりラップタイムが落ち始めた#23と#24との差を徐々に広げていった。その差が12秒となった45周目に#23がピットイン、続いて#1と#24もそれぞれ46、48周目にピットインし、タイヤ交換、給油、ドライバー交代を行った。
#23の素早いピット作業が功を奏し、各車がコースに戻った時点でトップの#1と2位の#23の差は、3秒まで縮まっていた。その後、#1と#23はその差を保ったままトップ争いを展開したが、1スティント目と同様後半は徐々に差が開き、2回目のピットインの前には約10秒となっていた。
しかし、またしても#23はピットインによるロスタイムを最小限に押さえ、両車がピット作業を済ませてコースに戻ると#1のマージンは2秒にまで縮められていた。
3スティント目は、#1のペースに#23がついていけず、そのまま#1が独走状態に入ってしまうかと思われた。しかし、クラス3でトップ争いをしていた#15 C-WESTアドバンRX-7のホイールがはずれ、コース上で身動きの取れなくなってしまったためにセーフティーカーが入り、またしても#1マージンは一気に削り取られた。
102周目にセーフティーカーがピットロードに戻ると、目前の車両をパスしながら追い上げなければならない#23に対し、隊列の先頭にいた#1は、クリアラップ状態で1'31前半を連発するスパートをかけ#23との差を10秒以上に広げ、その後も#23の追随を許さずトップでチェッカーを受け、今期初の2連勝を飾った。これにより、#1と#23のシリーズポイントは6点差に広がり、次戦の最終戦富士で#23が優勝しても#1が2位を獲得すれば、連続シリーズチャンピオン記録を更新することとなる。
クラス3では、#31ジャラーナTGCシルビアが、クラス2上位陣と共にGT-R勢に続くポジションで快走するRX-7勢に速さではついていけなかったが、設定したペースを守りノートラブルで走りきった。結果的には、上位陣のトラブルなどもあり見事3位を獲得し、今期2度目の表彰台に上った。