【決勝】105LAP(90LAPまでで中断)
第3戦までと同様、昨年を上回る観衆の見守る中、決勝レースはスタートした。好スタートを切った #98がスタート直後の1コーナーで #23を捕らえ2位に順位を上げたが、セッティングを詰めきれていない #98が #23を押さえることはできず、ダウンヒルストレートで #23が #98を抜き返し2位の座を奪い返した。これで、トップ争いは #1と #23によって争われることになった。
この2台は、昨年のベストタイムを上回るペースで周回を重ね、3位を走る #98以下の車両を大きく引き離していった。トップ争いをする2台のラップタイムの差は僅かではあったが、#1が #23よりも早いラップタイムを刻むことが多く、2台の差は徐々に大きくなっていった。
16周目には、上位2台の差は13秒を超え、#23にとって厳しいレース展開となってきた。さらに追い打ちをかけるように、#23に時折ターボブースト圧が上がらなくなるというトラブルが発生し、ラップタイムが落ちてしまい #1との差は更に大きくなっていった。
19周目に #23はピットインしトラブルの原因を突き止めようとしたが、原因は発見されずラップタイムも大きくは落ち込んでいなかったので、コースに戻った。その後、数周はブースト圧が上がらなくなることがあったが、周回を重ねるとトラブルは発生しなくなり、トップを快走する #1を上回るペースで追い上げを開始した。
レースの折り返しとなる50周目ごろから雲の色が増し、各チームとも空を見上げながら、ピットインタイミング等のレース後半の作戦を立て直し始めた。トップを走る #1が予定通り71周目にピットインした時には、ついに雨が降り始めた。#1が履くFALKENのスリックタイヤは、少々の雨ではラップタイムを大きく落すことなく走行できるため、#1はスリックタイヤを装着しコースに戻った。
この頃、順調に追い上げをはかってきた #23は、#1に1分20秒遅れの2位まで順位を挽回しており、天候の変化と各チームの作戦の立て方により、トップを奪うことも可能となってきた。
77周目に雨は急に強くなり、コース上に川が流れるようになりセーフティーカーが入った。これを見て、多くのチームがピットインしレインタイヤに交換した。トップ争いをする#1と #23もピットインし、#1は深溝タイヤ #23は浅溝タイヤに交換しコースに戻った。セーフティーカーは、1位の車両を押さえて走行する規則となっており、これにより #1と #23の差は大きく縮まった。
雨が小ぶりになり、84周目にセーフティーカーがピットロードに入りレースが再開されたが、追い上げを急いだ為か#23はコースアウトしてしまった。その後、また雨が強くなり再びセーフティーカーが入り、そのまま90周で赤旗中断、レース終了となった。この為、#1が今期2勝目を獲得し、これにより開幕戦から交互に優勝している #23とは2勝2敗となった。
また、クラス3では、予選クラストップの #33が決勝前のフリー走行でエンジントラブルが発生し、ピットスタートとなったため、序盤はクラストップで順調に周回を重ねていった。しかし、16周目にタイヤバーストによりピットイン、さらにこの時エンジン冷却系のトラブルも発生しており、その修復に時間が掛かり大きく後退してしまい、最終的にクラス5位という結果となった。