全日本GT選手権第4戦は、真夏の富士で開催され、日産車が大活躍。GT500では#22ザナヴィ ヒロトGT-Rと#23ペンズオイル ゼクセルGT-Rが、またGT300では#81ダイシンADVANシルビアと#3ユニシアジェックスシルビアが、それぞれ1-2フィニッシュを飾った。

蒸し暑い4日の予選でポールポジションを獲得したのは性能引き上げ措置を受けた#33Team UKYOスープラ。予選1回目でトップタイムをマークした#23GT-Rは総合2番手、クリアラップが取れなかった#22GT-Rは8番手、ハードコンパウンドのタイヤを選択した#12GT-Rは9番手とまずまずの位置につけた。
GT300のポールポジションは#19ウェッズスポーツMR-S。第2戦で優勝している#81シルビアは2番手、6月のマレーシアで優勝した#3シルビアは3番手、そして性能引き上げの措置を受けた#51シルビアは5番手に食い込む健闘を見せた。
5万人の観衆が集まった決勝は、朝からぐずついた天候。朝のフリー走行では#81シルビアがエンジントラブルのためほとんど走れない状態となったが、エンジンを交換することで決勝に間に合わせた。57周で争われる決勝レースは気温23℃と涼しい天候のもとスタートが切られた。
#23GT-Rのコマスは、1周目のAコーナーでトップに立つと後続を引き離し独走状態に。#22GT-Rのクルムも1周目に5位、3周目に4位、4周目に3位に上がると、いったん2位まで順位を上げたが#6エッソスープラに抜き返され激しい2位争いを展開。16周目の1コーナーで再び2位に順位を上げた。
一方#12GT-Rの星野は10周目に6番手まで順位を上げたが、気温が上がらずハードタイヤでは苦しい戦いとなり、26周でピットインし本山にバトンを渡した。しかしこのとき左フロントタイヤのナットがうまくはまらずタイムロスを喫してしまった。

トップの#23GT-Rは31周でピットインして影山に交代。このタイミングでトップに上がった#22GT-Rも33周でピットインして田中に交代。全車のピット作業がひと段落しても、NISMOの2台のGT-Rが6秒程度の間隔で1-2位を守っていた。
44周目、周回遅れをかわすのに手間取ったのか#23GT-Rのペースが落ち2台の距離は狭まり、49周目にはついに1秒を切る距離に接近。そして51周目のヘアピンで#23GT-Rがバックマーカーに引っかかったところを#22GT-Rがアウトからかわして逆転。その後は2台は無理なバトルを避けながら周回。このままの態勢でチェッカーを受け、#22GT-R、#23GT-Rが1-2フィニッシュを飾った。#12GT-Rは一時14位まで遅れたが、追い上げて7位でゴールした。
GT300では、スタート直後から#19MR-Sの田中実と#81シルビアの青木の一騎打ちに。9周目の1コーナーで#81シルビアがトップに立つもなかなか距離は開かない。また、#77インプレッサ、#3シルビアが3位争いを繰り広げたが、#77インプレッサが26周目の最終コーナーでスピンを喫し、#3シルビアが3位に。
33周目にトップ2台が同時にピットイン。#81シルビアは順位を入れ替えることなくピットアウト。#81シルビアの大八木はここで#19MR-Sの後藤聡を引き離した。
5位を走行するなど健闘していた#51シルビアは、ピット作業でクールスーツにトラブルが発生しタイムロス。この間トップに立った#3シルビアは36周目にピットインして井出から柳田に交代。さらにタイヤを交換せずトップでコースに復帰した。
しかしタイヤのグリップは落ちており40周目には#81シルビアが逆転して今季2勝目を飾った。なお2位争いは、終盤に#3シルビアに#19MR-Sが追いついたが、#3シルビアはポジションを守り切ってチェッカー。GT300でもシルビアが1-2フィニッシュを遂げることになった。#51シルビアは8位でゴールした。