Round 2
ALL JAPAN FUJI GT RACE
5.4 fri / FUJI SPEEDWAY
「ザナヴィ ヒロトGT-R」
今季初の3位ポディウム
「ペンズオイル ゼクセルGT-R」も
4位入賞でチームポイント加算
◆決勝 114Lap
決勝レースの行われた5月4日(金)の富士スピードウェイは、晴れのち曇り。コースコンディションはドライであった。13:45、51,000名の大観衆が見守る中、40台のGTカーが一斉にスロットルを開け、全日本GT選手権史上初の500kmレースがスタートした。
予選6位の#22「ザナヴィ ヒロトGT-R」は、田中哲也がスタートを担当。ミディアムタイヤを装着した#22は、序盤の団子状態を避けた8番手のポジションで前半を周回。一時的に7位に上げたり9位に落としたりするものの、前後との間隔を開けることなく38周目にミハエル・クルムにバトンタッチするまで、安定したラップタイムを刻んだ。
交代したクルムは、GT500全車が給油を済ませ7位にポジションアップすると、すぐに#39デンソーサードスープラをパスし6位へ。そして56ラップ目には、第1コーナーで牽制し合う#100RAYBRIG NSXと#1ロックタイト無限NSXのインを突いて2台抜きのグッドファイトを見せ、観客を沸かせた。
また4位で中盤を周回し、2回目の給油までの間、#18TAKATA童夢NSXとの3位争いを繰り広げた。そして80周目にピットイン。ドライバー交代せず、ニスモ自慢の迅速なピットワークでタイヤ交換、給油を済ませると、先行されていた#18よりも早いピットアウトでコースに戻ることができた。
終盤は3位をキープし、2位の#38auセルモスープラとの間隔を徐々に詰めたが、106周目から他車のクラッシュのためセーフティカー走行となり、逆転は叶わず。111周目のレース再開から3位のままチェッカーフラッグを受け、今季初のポディウムに上った。
■ミハエル・クルム
「朝のフリー走行でエンジンが不調となってタービン交換したり、ブレーキ調整に手間取ったりしたが、チームはそれに迅速に対応してくれたし、何といってもピットワークで#18をかわすことができたのが良かった。本当はハンディウェイトを受けない4位でも良かったが、やっぱりポディウムは気持ちいいね」
予選15位と後方からのスタートにもかかわらず、#23「ペンズオイル ゼクセルGT-R」は、スタートドライバーの影山正美が良い仕事をした。
スタート1周目のコントロールラインを13位で走り抜けると、2周目に12位、10周目に11位、そして23周目には9位までポジションアップ。その後、チームメイトの#22田中哲也も抜いてエリック・コマスにマシンを渡すことができた。
コマスは、攻めの走りで上位車を追い上げ、60周目には#1を抜いて6位に。その激しい走りのため、63周目にBコーナーの進入で勢いあまってブレーキをロックさせ、コースアウトする場面も。しかし、順位を落とすことなく復帰し、75周目には#100を捕らえて5位となった。
83周目の2回目のピットインでは26秒という短時間にタイヤ交換と給油を済ませて終盤に向かった。最後のスティントはミディアムタイヤを装着。1'27"台で終盤を周回し、僚友のクルム車の直後の4位を守ってゴールを迎えた。
■エリック・コマス
「ハードタイヤで決勝をスタートするチームの判断によって、昨日のドライの予選はいい所を見せられなかったが、今日は正美が良いポジションで渡してくれたこともあり、また後半気温が下がったのでソフトタイヤで攻めの走りができたし、結果次戦のハンディウェイトなしで10ポイントを稼げたのでハッピーです」
■影山正美
「僕は、予選を犠牲にしても決勝のレース運びを優先するというチームの作戦通りに走っただけです。チャンピオンを狙う我々としては、今後のレースをひとつも落とせないので、今日の10ポイントはとっても貴重です」
■ニスモチーム柿元監督
「クルムのグッドファイト、正美の役割、タイヤチョイスなど、作戦はうまくいったと思います。実は、ウォームアップ走行で#23のブレーキローターにクラックが発見され、グリッドで交換したんです。これを見つけられたのもラッキーだったし、クルーに感謝します。着実にポイントを加算できたので、内容は良かったと思います」
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