54周の決勝レースは、24日(日)15:00にローリングラップがスタート。1周のち27台のマシンが一斉にスロットルを全開し、灼熱のバトルが始まった。

予選3番手に課される20kgのハンディウェイトを積んでスタートすることになった#22ザナヴィ ヒロトGT-Rは、田中哲也がレースをスタート。先行する2台のスープラにピタリとつけ、ハイペースの序盤を3位で周回した。13周目に後続の#36スープラにパスされてしまうが、田中はその後のポジションを維持し24周目にピットイン。ロスが全くない絶妙のピットワークでクルムがレースをリスタートした。
クルムは序盤のペースとかわらないタイムでトップグループにプレッシャーをかけ続けた。レース終盤の48周目にトップ争いをしていた#38スープラがトラブルでピットインしたため、3位に浮上。長いスティントのためタイヤのグリップを保つのは厳しかったものの3位をキープ。レースフィニッシュ直前の黄旗区間でクルムがスローダウンしたところ、最終コーナーで#64NSXに抜かれ、惜しくも表彰台を逃したかのように見えた。しかし、このオーバーテイクには黄旗追い越しペナルティが課せられ、#22の3位入賞が確定した。
一方、1150kg車重とハードタイヤをチョイスした#23ペンズオイル ゼクセルGT-Rは、13番グリッドからコマスがレースをスタート。オープニングラップで11位に浮上。13周には激しい攻防の末、星野の#12GT-Rをパスするとペースを上げ、さらに18周目に#1NSXをキャッチし、8番手となった。タイヤの磨耗を守りながらも間隙をついてポジションアップしてきたコマスは、燃料が減って軽くなったスティント終盤の29周目にはベストラップタイムを記録。
31周目に影山正美に交代するため7位でピットインした。後半を受け持った影山もハイペースで先行車を追い詰め、47周目に#100をパス。同時に#38が脱落したため、5位となり、そのままチェッカーフラッグを受けた。その後#64NSXのペナルティによって4位となった。#22の3位入賞、#23の9台抜きの4位完走によって、ニスモチームは、43000名の熱心なマレーシアのレースファンを沸かせ、GT-Rとチーム総合力の優秀性を印象づけた。