IRL最終戦 シェビー500
ビュールのインフィニティ、写真判定で3位(テキサス)

October 6, 2001



インディ・レーシング・リーグ史上最も熾烈な表彰台争いは劇的な幕切れの瞬間を迎え、写真判定へと持ち越された結果、ロビー・ビュールのインフィニティが3位を勝ち取った。

インディ・レーシング・リーグ誕生以来、類を見ないほどトップの入れ替わりの激しい展開となった今回のレースで、ビュールは31周に渡ってレースをリードした。時速217マイルを上回るスピードでのサイド・バイ・サイド、ノーズ・トゥ・テールの凌ぎ合いが繰り広げられる中、ビュールは#24チーム・ピュレックス・ドレイヤー・アンド・ラインボルド・レーシング・インフィニティを駆り、レースの大半をトップグループで走行した。

ビュールにとって今回の3位は、6月のパイクス・ピークでの表彰台に並ぶ、今シーズン最高位となる。インディ・レーシング・ノーザン・ライト・シリーズのドライバーズ・チャンピオンシップでは12位にランクされた。

#51チーバー・インディ・レーシング・インフィニティのエディ・チーバーJrも健闘を見せ、レース開始早々から先頭集団の6台の内に入っていた。ところが、チーム2度目のピット・ストップの際に小火が起き、電気系ワイヤー・ハーネスに影響を与えたようで、コースに戻った後、バッテリーがショートしてしまうというトラブルに見舞われた。

今シーズン、インフィニティ・インディ35Aエンジンで出場したチーバーは、7月にカンサス・スピードウェイで1勝を挙げ、4度のトップ・テン入りを果たし、ドライバーズ・チャンピオンシップでは総合8位の成績を収めた。

A.J.フォイト・レーシングは、グレッグ・レイが午前の練習走行の際にアクシデントで決勝レース用の車を潰したため、バック・アップ・カーの準備に追われた。グレッグ・レイの#11ハラーズ・フォイト・レーシング・インフィニティはグリッド後方からのスタートとなったが、健闘の末8位でゴールした。

#35ヘリテージ・モータースポーツ・インフィニティで出場したジェフ・ワードは、午前の練習走行では最速ラップをマークしたものの、車を壁に擦った際にサスペンションを破損してしまい、20周目でリタイヤとなった。

2002年インディ・レーシング・シーズンは、3月2日、ホームステッド・マイアミ・スピードウェイにて開幕される。

■ロビー・ビュール(14位スタート、3位ゴール)
「まったく、これがインディ・レーシング・リーグってやつだ。なんていうシーズンの終わり方なんだろうね。インディ・レーシング・リーグの歴史にまた新たな1ページが加えられたね。ピュレックスの僕達にとって、表彰台に上れたのは本当によかった。今年1度も勝てなかったのは残念だったけど、インフィニティ・エンジンのパワーは素晴らしかったよ。インフィニティは本当によくやってくれた。今日ここでそれが証明されたと思う。来年が楽しみで、待ちきれないよ。」

■グレッグ・レイ(25位スタート、8位ゴール)
「これはもう完全にチームワークの勝利だったね。今朝車を見たとき、"もう終わったな"ってみんな思ったんだ。でもAJは違ったんだ。彼はすごかった。みんなを徐々にその気にさせて、遂にはデビッド・カッパーフィールド(注:世界的に有名なイリュージョニスト)の集団となってこの車に奇跡を起こしたんだ。この車はインディ500以降レースで走ってなくて、ナロー・サスペンションではなかったから、ドラッグで損をしていて、多分ラップあたり時速3マイルは遅かったと思う。でも、車もチームもしっかりしていたから、何ができるのかってことをやって見せた。ドニー・ビーチラーは一流だと思う。彼は車を走れるように頑張っただけじゃなく、レース中も僕をずっと見ていてくれたんだ。本当にすばらしいよ。」

■エディ・チーバーJr(8位スタート、18位ゴール)
「今日は思ったように走れなかったけど、ハンドリングを多少改善するために最後にピット・ストップしたときに多少変更を加えたんだ。でも、それがどう生かされるかを確認するチャンスは得られなかった。給油のとき問題が起きて、ちょっと外にこぼれた燃料に引火したんだ。レースから離脱したのは電気系トラブルのせいなんだけど、給油のときのミスがアクシデントに関係あるのかどうかはわからない。引火したときにワイヤー・ハーネスがダメージを受けた可能性が濃厚だと思う。インフィニティのエンジニアは、今年、本当にいい仕事をしてくれたと思う。始めたときはレーシング・システムが混乱していたけど、今では他の誰にも引けを取らないぐらいアグレッシブで剛健になったよ。インフィニティ・エンジンは強い。すごいレースだった。」

■ジェフ・ワード(10位スタート、24位ゴール)
「何が起きたのかさっぱりわからないよ。コーナーで車が浮き上がったんだ。エディの後ろでハイ・ポジションをキープしようとしていたんだけど、失敗した。はじめにちょっと接触したんだけど、壁にぶつかるほどじゃなかった。車は今年ずっと調子が良かったから、運が悪かったんだ。今日はいい成績を取れるはずだった。車のハンドリングはずっと良かった。インフィニティ・エンジンのトルク感はとてもいいね。」


Race Result
POS. No. Driver Chassis/Engine/Tyer Laps
1 4 Hornish Jr, Sam D / O / F 200
2 8 Sharp, Scott D / O / F 200
3 24 Buhl, Robbie G / I / F 200
4 14 Salazar, Eliseo D / O / F 200
5 5 Treadway, Rick G / O / F 200
6 3 Unser Jr, Al G / O / F 200
7 88 Dare, Airton G / O / F 199
8 11 Ray, Greg D / I / F 197
9 18 Herb, Jon G / O / F 191
10 12 Calkins, Buzz D / O / F 176
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18 51 Cheever Jr, Eddie D / I / F 91
24 35 Ward, Jeff G / I / F 19

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