【決勝】 400km(84周)
決勝当日も台風が接近する影響で変わりやすい天候の中、昼頃に降った雨が路面を濡らして波乱を予感させるコンディションの中でレースは始まった。
まずコースインした#8ダイシンアドバンGTRが電気系トラブルから突如エンジンが吹け無くなった。グリッド上での必死の作業も間に合わずにピットスタートとなった。さらにスタートから間もなく #8は他車と接触してしまい、損傷の修復に4周を費やして大きく遅れてしまった。
一方で、今回はスタート時にチョイスしたタイヤが大きくレース結果を左右した。ポールポジションの#10エンドレスアドバンGTRは浅溝、レインタイヤに不安を持つ#50 5ZIGEN☆ファルケンGTRはスリック、後方から追い上げを狙う#23トトムフジツボGTRは必ず集中豪雨がくると読み深溝を選択した。
#23の予想通りスタートから30分ほど経過した辺りから激しい雨が襲った。ところがその1周前に深溝タイヤがブローしてしまった#23はスリックに交換していたため足下をすくわれ大きく後退してしまった。同様にスタートからスリックを選んだ#50は天候の回復をにらみ順位を落としながらひたすら我慢の走行を続けた。
#10も浅溝のためこの雨量にペースを落とさざるを得ずついに15LAP目#11プーマランサーにトップの座を明け渡してしまった。ところが、25LAP過ぎ路面状況が回復するにつれGTR勢のペースが上がりだし#10が#11を逆転、#50も#11との差をLAPあたり2〜3秒削っていった。
レースが動いたのは、1回目のピットインであった。WETコンディションの為燃費が若干楽になったGTR勢はほぼレースディスタンスの半分である41〜2周目にピットイン。スタート時にレインタイヤを選んだ#10は、ガス給油+4輪タイヤ交換(スリック)というルーティン作業を行ったのに対し#50は、スタート時よりスリックだったためタイヤ無交換の作戦をとりピットアウト後には90秒ほどあった差が一気に15秒ほどに詰まった。
その後一気にペースを上げた#50がついに55LAP目に#10をかわしトップに立った。#50に残る心配は、後半のハイペースによる燃費の悪化だけであったが、#10に発生したABSトラブルにより大きくリードを築く事が出来、ペースをぎりぎりまで落とすことで最後までガソリンを持たせる作戦をとった。
一方#10は、トラブル回復後猛然とスパートし#50を追いつめにかかったが、時は既に遅く#50が第2戦からの連勝記録を5に延ばした。
チェッカーを受けた後#50はクーリングラップを走るのが精一杯、#10に至ってはグランドスタンドの観衆の前まで戻ってこられないほどぎりぎりの燃料残での戦いであった。
#23、#8とも序盤の遅れを取り戻すことが出来ずそれぞれ総合6位、28位と下位に沈んだ。
2クラス参加の#31ジャラーナアドバンシルビアは、途中総合8番手まで順位をあげ、そのパフォーマンスをみせたが残念ながらコースアウト等もあり総合29位、クラス9位という結果であった。
また、4クラスの#52 5ZIGENファルケンパルサーは、序盤タイヤ性能の差で#54 BPアンクルシビックに大きく離され、天候が回復した後半に激しく追いあげたが届かず総合12位、クラス2位でチェッカーを受けた。