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#50 5ZIGEN☆ファルケンGTR 大荒れのレースを制し連勝
1クラス:優勝 #50 5ZIGEN☆ファルケンGTR
4クラス:2位 #52 5ZIGENファルケンパルサー
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スーパー耐久シリーズ第3戦 スーパー耐久 鈴鹿200マイル 2000.5.13-14
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【予選】
第2戦に続き1クラスは5台のエントリーを集めて予選が行われた。予選開始と同時に #8ダイシン・アドバンGT-Rがまずコースインする。金曜日の練習走行でのクラッシュを徹夜で修復したため、マイペースでのアタックを行った。 これに対し、他の4台は互いに牽制しつつ残り20分となった頃から続々とコースインする。
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最初にアタックした #50 5ZIGEN☆ファルケンGTRが昨年のポールタイムを大きく上回る2'17"768を記録しトップに立つのもつかの間、今週絶好調の #10 エンドレス アドバンGT-Rが98年のR33で記録されたコースレコードを打ち破る 2'16"934 を叩き出してポールポジションを獲得した。
また、3番手のタイムを出した #23トトムFUJITSUBO GTRは2ndドライバーのタイムが時間切れで採れず規則により最後尾スタートとなった。 4クラスでは、 #52 5ZIGENファルケンパルサーがアタックラップのスプーンコーナーで飛び出してしまい、何とか復帰しての再アタックでもドライビングを乱してタイムが伸びず、2台のシビックに次ぐ3位に終わった。
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正式予選結果
POS.
| No.
| CLS
| Car
| DRIVER
| BestTime
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1
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10
|
1
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エンドレス アドバンGT-R
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木下(み)/高木
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R 2'16"934
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2
|
50
|
1
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5ZIGEN☆ファルケンGTR
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竹内/田中
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2'17"768
|
3
|
8
|
1
|
ダイシン・アドバンGTR
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大八木/青木
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2'19"213
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4
|
1
|
1
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BP ADVAN GT-R
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粕谷/見崎
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2'19"623
|
5
|
11
|
2
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三菱プーマLANCER EVO VI TM
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中谷/木下(孝)
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R 2'20"547
|
6
|
33
|
3
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BPビスコガンマRX-7
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三好/村松
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R 2'22"422
|
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15(7)
|
31
|
2
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ジャラーナADVANシルビア
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小林/錦織
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2'26"036
|
29(3)
|
52
|
4
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5ZIGENファルケンパルサー
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西垣内/原
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2'28"776
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39(5)
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23
|
1
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トトムFUJITSUBO GTR
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砂子/山田
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2'18"447
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※#23はBドライバーがノータイム
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【決勝】55LAP(320km)
コースイン時まで好天に恵まれていたが、グリッド上に整列が完了する頃には西コース方面から暗雲が空を覆い始め、各チームとも急遽レインタイヤを準備しながらのスタートとなった。
予選順位をキープし逃げる #10 エンドレス アドバンGT-Rを #50 5ZIGEN☆ファルケンGTRが追う形で始まった序盤の7ラップ目、ついに雨が降り始める。
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5 ZIGEN☆ファルケンGTR
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その時7位まで順位を挽回していた #23 トトムFIJITSUBO GT-Rがパワステトラブルでピットインし、ベルト交換に7分を費やし再び下位に沈んでしまう。
12ラップ目に雨は土砂降りとなり、スリックタイヤで我慢の走行を続けていた車両が次々に1コーナーのブレーキングでコースアウトし多重クラッシュが発生し赤旗中断となってしまったが、スカイライン勢及びパルサーは幸いにも無事であった。
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残りのレースについては主催者発表により第2パートとして40周で行われることになった。
約35分間の中断の後、第1パートのスターティンググリッド順でセイフティーカーの先導により再スタートがきられた。
既に雨は上がっていたが路面はまだセミWETのコンディションの中で、スカイライン勢は皆スリックを選択してのスタートだったが、1コーナーで 4番手の #1 BP ADVAN GT-Rがスピンしてしまい後退する。
その後WETタイヤに賭けた #11 プーマランサーに一時先行を許してしまうが、急速に好天してきた天候により路面が乾き出すにつれスカイライン勢のスピードが戻り、#11 はたまらずピットに入ってスカイラインの優位を回復した。
その後路面が完全にDRYに戻ると3位につけていた #8 ダイシン・アドバンGT-R が #50 に対し猛烈にプッシュをかけ、1コーナーで抜き去ることに成功した。レースをリードする #10 は最初のピットストップを終えた直後後輪に異常を感じ再びピットインし、リアハブ交換のため大きく後退してしまう。
#8 のリードで各車ピットインすると、#50はタイヤ無交換の勝負に出、一気に30秒近くのアドバンテージを築いてしまった。その後、#50 は #8 のタイムを見ながらタイヤを労りつつリードを拡げ、そのまま1位でフィニッシュした。2位には #8 が入りシリーズポイントランキング1位を確保している。
一方4クラスは、予選2位の # 51 EXEDY シグナルシビックが序盤にトラブルで後退してから #70 アルゴラボシビックと #52 5ZIGENファルケンパルサーの勝負となり #70 の赤旗直前のクラッシュにより #52 有利かと思われたが、再スタート後後方より追い上げてきた #54 BPビスコベータアンクルシビックに逆転を許してしまい、レース終盤果敢に追い上げたものの惜しくも2秒差で2位に終わった。
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FUJITSUBO GTR
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5 ZIGENファルケンパルサー
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木下みつひろ選手
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正式決勝結果
POS.
| No.
| CLS
| Car
| DRIVER
| Lap
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1
|
50
|
1
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5 ZIGEN☆ファルケンGTR
|
竹内/田中
|
52
|
2
|
8
|
1
|
ダイシン・アドバンGTR
|
大八木/青木
|
52
|
3
|
11
|
2
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三菱プーマLANCER EVO VI TM
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中谷/木下(隆)
|
51
|
4
|
2
|
2
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アイフェル・DL・インプレッサ
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渋谷/吉田
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51
|
5
|
4
|
GN+
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SUNOCO ALTEZZA
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横島/菊地
|
51
|
6
|
25
|
GN+
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RS★R アルテッツァ
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織戸/飯田
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51
|
 |
11(3)
|
23
|
1
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FUJITSUBO GTR
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砂子/山田
|
49
|
15(2)
|
52
|
4
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5ZIGENファルケンパルサー
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西垣内/原
|
49
|
17(4)
|
1
|
1
|
BP ADVAN GT-R
|
粕谷/見崎
|
49
|
20(5)
|
10
|
1
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エンドレス アドバンGT-R
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木下(み)/高木
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48
|
|
31
|
2
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ジャラーナADVANシルビア
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小林/錦織
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15
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降雨中断を含む計2パートレースのため、同一周回数の場合第2パートの着順で順位決定
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Report :NISMO SUZUMURA
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◆パイレーツがやってきた!
「FALKEN MOS with TEAM 5ZIGEN」の一日監督として、あのパイレーツ(左:浅田好未、右:西本はるか)がサーキットにやってきた。オーツタイヤ、5ZIGENが関西の企業だけに、やはり関西でも人気のタレントが選ばれたようだ。彼女たちは「レースを見るのは初めて」ながら、ピットウォークやグリッドに華を添えてくれた。「(背が)小っちゃくてびっくりしましたけど、やっぱりかわいいですね」(竹内)とドライバーもニコニコ。しかし普段はレースクイーンにちょっかいを出すことの多いドライバーも、今回ばかりはマネージャーさんのガードが堅くて、何もできなかったとか。
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左:浅田好未、右:西本はるか
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チームの2台が総合優勝とクラス2位と活躍したこともあったためか「めちゃくちゃ面白かった」と言いながら帰っていったパイレーツ。彼女たちを見にサーキットへ初めて来たお客さんも波乱のレース展開でモータースポーツの迫力にびっくりしてくれたのではないだろうか? なおパイレーツのふたりは、10月14 〜15 日に富士スピードウェイで開催されるスーパー耐久第7戦「スーパーTEC」にも姿を見せる予定だ。
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◆ハコスカGT-Rエンブレムも似合う?
ダイシンアドバンGTRのグリルが何か変だ。R34であれば、本来真っ赤な「R」バッジが真ん中についているものだが、右端に「GT-R」とあるではないか。このバッジは分かってる人が見れば分かる代物で、そう、30年ほども前のハコスカ(3代目/KPGC10)のものなのである。
しかし結構似合ってるでしょ? 何でもハコスカGT-Rを所有する関係者が貼っていったものだとか。
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金曜日にクラッシュしたものの、スタッフが徹夜で復旧。その甲斐あって2位でゴールしたので、バッジのご利益はあった?
ちなみにピットのツールボックスには、あの「LM」のバッジもあるそうだ。だってダイシンのメンテナンスガレージは、ル・マン24時間用GT-R LMをNISMOスタッフと共に動かしたRS中春ですからね。今後、ダイシンGT-Rのグリルにはご注目あれ。お宝バッジの登場があるかも!?
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◆いきなりの夕立で大混乱
決勝スタート時から西の空は真っ黒で、いつ雨が降り出してもおかしくない状況だった。10周目前後にはグランドスタンド付近も雨となり、13周目には1コーナー手前からS字にかけては、全面に水が溜まった状態に。そのとき2台のマシンがハイドロプレーニング現象を起こしてコースアウト。さらに後続も次から次にグラベルへ。最初はセイフティカーが出される予定だったが、すぐさまそれは赤旗中断に。しかしそれでもコントロールを失ったマシンが続出して、クラッシュ。トータルで10台以上が1コーナーの餌食となった。なかでもアルテッツァとランサーがそれぞれ1台ほぼ全損状態で、ドライバーの土屋武士と小島一浩が医務室で手当てを受けたが、両名とも打撲程度で済んだのは不幸中の幸い。
「僕の時はS字がすごかった。後続はそのころ1コーナーで大変なことになってたんですね。実は僕もデグナーの1個目で飛び出しちゃったんですよ」と5ZIGEN GT-Rの竹内。実はこのレースのプログラム(コースガイドと攻略法)で、雨が降ったら気をつけないといけないポイントとして、デグナーの1個目を挙げていたのだ。的確なポイントアップはさすが?
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Word :MINAKOSHI Kazuya
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