◆公式予選
NISMOでは、車重1100kgにリストリクター径φ30.0×2の組み合わせを選び40sのウエイトハンデを搭載した#1(1140s)が6位、同様の車両で20kgのウエイトハンデを搭載する#2(1120s)が8位。φ30.6のリストリクターとして1150kgの車重を選択し20kgのウエイトを積む#12(1170s)はニッサン車最上位の5位。そして1150kgの車重でリストリクター径φ31.3×2の#3がクラス19位につけた。GT300では、2戦連続2位でクラス上限80kgのウエイトを搭載することになった#81が10位。エンジンをオーバーホールしてリストリクターも広がり元気の出てきた#51は12位につけた。
◆決勝
決勝では、1周目にトップを争う2台のNSXが接触。スピン&コースアウトした#64NSXに後続4台が逃げ場を失ってクラッシュ。その中には#2(片山)もいた。生き残った隊列では#12(星野)が3位、#1(コマス)が4位、#3(田中)が13位。そして9周目に再スタート。ダッシュを決めたのは#12で、#16NSXをかわしてトップの#18NSXとサイドバイサイドのバトルを繰り広げた。無理な対決を避けた53歳の星野はトップとの差を広げられないようにしっかりと順位キープして38周で本山にバトンタッチした。
いっぽう#1も10周目に#16NSXをかわして3位に。#12との差を守ろうとするが意外にタイヤの磨耗が早く予定より早い31周でピットイン、影山へ交代。またもや素早いピット作業でマシンをコースへ送り出した。また#3は田中がスティントを引っ張り、交代前には総合6位を走行した。
#1に負けないスピードでピット作業を済ませた#12は、実質トップの#18NSXと#1の間でコース復帰。タイヤが温まるまで#1に執拗に攻められるが、お互いに接触するようなことはなく、クリーンでエキサイティングなバトルを展開してスタンドを沸かせた。タイヤ選択に違いのあった2台のGT-Rは、やがて#12がリードを広げトップの#18NSXに迫った。そして#12は48周目の第1ヘアピンで、インからマシンを接触させながらトップを奪うことに成功。その後は#18NSXとの距離を見ながらトップで、チームとしては96年第4戦以来の歓喜のチェッカーを受けた。また#1は後半コンスタントラップ走行で順位をキープして3位でゴール、シリーズランキングトップに躍り出た。#3はバトンを引き継いだ長谷見が7位を走行していたが、終盤にタイヤ交換のためのピット作業を強いられ11位とポイントゲットはならなかった。
GT300では重量増でつらい#81はポジションアップを図り5位でゴール、タイトル奪取の可能性はまだ残っている。#51は11位で完走した。
【#1 エリック・コマス】
「クルマの条件は#12が上だった。コーナーでいくらつめてもパスは厳しかったですね。星野さんの気迫もすごかった。鈴鹿で必ずチャンピオンを取ります」
【#2 片山 右京】
「好スタートを切って1コーナーに入っていけたなぁと思ったら、突然目の前が土煙で真っ白になった。とにかくブレーキを踏んでとまろうとしたが、既に行き場がなくぶつかってしまった。体はなんともありませんが、残念です」
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