13:10、3周のフォーメーションラップの後レースは一斉にスタート。ニスモの2台のGT−Rは、共に好スタートを切り、1周目のコントロールラインをそれぞれコマス選手が駆るペンズ5位、クルム選手のARTAゼクセルが7位で通過した。2周目にはペンズオイル・ニスモGT−Rが#38サードスープラをオーバーテイクし、4周目にARTAゼクセルもこれをパスする。路面のグリップが安定しない中、GT−Rの強みを発揮し、7周目にコマス選手は#100RAYBRIG NSXを捕らえて3位となり、さらに先行する#16カストロール無限NSXを猛然と追い上げた。しかし、インターミディエイトタイヤでの激しいプッシュのため、18周目以降はタイヤ性能が落ち始めた。バーストなどのリスクを避け、また早めのリカバリーを期すため20周目にピットイン。32秒後に本山選手がコースに戻り、一時は8位まで順位を落としたが、上位車が全て給油のためのピットインを終えた36周目以降は4位をキープ。45周目に僚友の亜久里選手に先を譲るものの、それ以外は他のコンペティターを寄せつけず、4位でチェッカーフラッグを受けた。
一方、中盤に他車が次々とスピンやコースアウトで戦列を離脱していく中、巧みにそれらのトラブルを避け、25周目から2位に立ったARTAゼクセルスカイラインは、35周目にクルムから亜久里選手にバトンタッチ。45周目にペンズオイル・ニスモGT−Rを抜いて4位となると、さらにその時点で3位を走行していた#16を激しく攻め、47周目にこれをパスした。残る周回も力強いドライビングを見せ、堂々3位でオールスター戦の表彰台に上った。これによって、ARTAゼクセルスカイラインはシリーズ第6戦TI、第7戦もてぎに続き、3連続ポディウム獲得となった。
ザナヴィARTAシルビアは、21番手、クラス5位から井出選手がレースをスタートしたが、オープニングラップに早くも14位まで浮上。その後タイヤ交換などでGT500車両に巻き返されるものの、後半じりじりと順位を上げ、最終的には土屋選手が総合17番手GT300の3位でゴールした。ルーキー井出選手は、タイムアタックとスタートドライバーという重責をつとめ、無事土屋選手にクルマを渡すことが出来たため、ほっとした表情であった。