in SUZUKA
1999.3.21

悪天候で波乱の開幕戦。ニスモチーム2位、5位に入賞


Race Report

【決勝】 (周回数 51周)路面コンディション:ウェット

昨日に続き、今にも雨が降りそうな空模様の中、熱烈なGTレースファン39,000人が鈴鹿サーキットに詰め掛けた。ニスモチーム 3台のマシンは朝のウォーミングアップ走行で決勝レースを想定した最後のセッティングを進めた。ARTAゼクセルスカイラインは前日に発生したリヤタイヤのトラクション不足をサスペンション関係のセッティング変更で解消し、決勝のグリッドに付いた。

スタート直前に雨が降り始め、タイヤ選択、ピットインのタイミング 等、レースの作戦を立てるのが、大変難しいコンディションとなった。14時20分、#18 TAKATA 童夢 NSXを先頭に34台のマシンが1周のフォーメーションラップの後、スタートした。

予選2位からスタートした#1 ペンズオイルニスモGT−Rのコマス選手は好スタートを決め、2位で1コーナーへ。コマス選手はその後も#18 NSXにプレッシャーをかけ続けた。
また、予選9位からスタートした#2 ARTAゼクセルスカイライン(鈴木 亜久里選手)はスタート直後の混戦の中、1周目8位、2周目7位と着実にポジションを上げ、更に上位を狙い好走を続けた。

レース序盤は、#18 NSXを先頭に#16 Castrol 無限 NSX、#1 ペンズオイルニスモGT-R、#12 カルソニックスカイラインがトップグループを形成。#2 ARTAゼクセルスカイラインは#37 カストロール・トムス・スープラとの激しい7位争いを繰り広げた。

降り続く雨の中、#39 スープラ、#100 NSX、#16 NSXが相次いでコースアウト。そして、トップを走っていた#18 NSXまでもがスピンし、遂に#1 ペンズオイルニスモGT−Rがトップに立つ。しかし、その直後、ヘアピンで#12 カルソニックスカイラインの星野選手にパスされてしまい再び2位に。星野選手はその後ハイペースで後続を引き離しにかかるもスプーンでコースアウト、その後はトラブルの為ペースダウンを余儀なくされた。
これによりトップ争いは#1 ペンズオイルニスモGT−Rと#18 NSXに絞られ、#2 ARTAゼクセルスカイラインも順位を3位にまで追い上げていた。

降り続ける雨の為、非常に難しいコースコンディションで、各チームともピット作戦が重要な要素となった。

#1 ペンズオイルニスモGT−Rは27周目にピットイン、コマス選手から本山選手にドライバーチェンジ、約40秒でピットアウト。
本山選手は#18 NSXの前でコース復帰するも、タイヤがまだ暖まっていない為ペースアップ出来ず、2位での走行を続けた。

一方、#2 ARTAゼクセルスカイラインは25周目にピットイン。亜久里選手からクルム選手にドライバーチェンジ、約41秒でピットアウト。しかし、トラブルによりピットレーンをスロー走行で緊急ピットインした#12 カルソニックの影響を受け、3位にまで上がっていた順位もコース復帰時は6位となった。

レース終盤、#1 ペンズオイルニスモGT−Rの本山選手は必死に追い上げを試みるも、2位でフィニッシュとなった。
また、#2 ARTAゼクセルスカイラインのクルム選手は堅実かつアグレッシブな走りで、#36 スープラとテールツーノーズの争いを展開するも、最終的に5位でフィニッシュとなった。

今回、ニスモチームの2台のGT−Rは2位と5位となったが、悪コンディションの中、4人のドライバーが見せた高いパフォーマンスとマシンの信頼性からも、「チームの総合力」が問われるGT選手権において、今後が期待出来るレース内容となった。

Result

Po No Machine Driver Time / Diff.
1 18 TAKATA 童夢 NSX 脇阪寿一 金石勝智 2.03'21.555
2 1 ペンズオイル・ニスモGTR E.コマス 本山 哲 39.792
3 37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 片山右京 52.767
4 36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 黒澤琢弥 55.407
5 2 ARTAゼクセルスカイライン 鈴木亜久里 M.クルム 56.317
6 3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 1'34.398