温かい日差しの中、4万3千人の観客が鈴鹿に集まり51ラップに渡る激しい争いがローリングスタートにより開始された。
スタート直後から#100RAYBRIG NSXと#64Mobil 1 NSXの2台のNSXが先行し、好スタートで3番手に浮上した#23ペンズオイル・ニスモGT−Rの影山正美DRが後に続いた。
#2ZEXELスカイラインの鈴木亜久里DRも12番手から6番手までジャンプアップし、2台のニスモチームのスカイラインGT−Rと#38FK/マッシモセルモスープラ、#12カルソニックスカイラインの4台が第2グループを形成した。
11ラップ目、第2コーナーで#38が#12と接触しコースアウトした為、3台のスカイラインの3位争いとなった。
しかし17ラップ目、#23と争っていた#2は、残念ながらミッショントラブルでピットイン。
そのままリタイヤとなった。
レース中盤の23ラップ目、#23がピットイン。約40秒のピットワークでドライバーエリックコマスに交代しコースに復帰し一周遅れでピットインした#12をピット作業で逆転、#23は第3位に浮上し先行する2台のNSXを追撃した。
レースも終盤の45ラップ目、#64は黄旗無視により10秒間のピットストップペナルティーを受けたが、#23より前でコースに復帰。
しかし、第2コーナーでオイルにのりスピンし、その間に#23は第2位に浮上した。
更にレース終了5ラップ前の46ラップ目にトップを走行していた#100がストレートエンドでストップし、そのままリタイヤとなった為、#23がトップに躍り出た。
結局、#23は2位の#64に約5秒の差をつけ逃げ切り、98年仕様GT−Rと新スポンサーカラーとなった新チームでのデビューウィンを飾った。
前日の予選終了後のプレスカンファレンスでNSXドライバー達にコマスが語った「黄色いペンズオイル・ニスモGT−Rに気をつけろ!」という言葉が真実になったレースだった。