昔からレースやスカイラインが好きで、ニュルブルクリンクといえば『GT-Rの聖地』というイメージでした。今回のプロジェクトを知り、テクニカルスタッフとして歴代のGT-Rとともに積み重ねてきた経験がどこまで通用するのか、試してみたいと素直に思ったことが応募のきっかけです。

公式テストでチームに帯同し、初めてレース現場を目の当たりにしましたが、まったく別世界でした。レースメカニックの動きは洗練されていて無駄がなく、非常にシステマチックに動いている。自分のすべきことを分かっていて、それを完璧にこなしているという印象でした。

ニュルブルクリンクの現場では、チームの一員として戦力になるように頑張ります。後輩や今後入社してくるテクニカルスタッフの道標となれるように、経験させていただけることはすべて吸収して日常の業務にもつなげたいですね。ひとりでも多くの後輩たちに、実体験を通じて努力すれば夢が叶えられるということを伝えられたらと考えています。

現在日産ハイパフォーマンスセンターでもあるNISMOパフォーマンスセンターに在籍しておりますが、レースカテゴリーに関しては知識・経験とも不足しており、現状サーキットユース・スポーツユースに関するご相談には十分にお応えできていないと感じています。今回、レースに関する知識・経験を積める貴重なチャンスであることに非常に魅力を感じ、挑戦を決意しました。

前もって参加させてい頂いた事前研修で感じたことは、同じ『クルマのメカニック』ではあるものの、各々の動きや1日の流れはまったく違う世界だということです。タイヤマネジメントや足まわりなど、大変奥深くまだまだ学んでいくべき部分が多いと思いました。レースメカニックは一つ一つの動きが素早く、かつ正確性も求められます。普段の通常業務では1時間～1週間程度の範囲で仕事の納期がありますが、こちらではそれがもっと短い瞬間に凝縮されていると感じました。

ニュルブルクリンクでは可能な限りチームをサポートし、結果的に良い成績で終えることができたら一番うれしいですね。早くレース現場の環境に慣れ、無駄なく自然に動けるようになりたいです。

自分のクルマでサーキットを走ったり、お客様のサーキット走行に同行して、準備のお手伝いや走行のサポートをさせていただきました。これらは私にとって大変貴重な経験となり、多くのことを学ばせてもらいました。今回のプロジェクトをきっかけに、日頃接しているお客様へフィードバックしたり、これから整備士を目指している学生さんなどにも経験談を伝えていきたいと考えています。

チームに帯同した公式テストでは初めてのことばかりでしたが、レースメカニックが何をしているのかを観察し、少しでも汲み取ることができたらと考えていました。常に次のことを考えて準備していたり、様々なことが細かく測定されていたことが印象的で、それを見習って次に活かしたいです。

ニュルブルクリンクはとんでもないサーキットだと思いますが、その代わりワクワクしています。自分ができることを常に考えて色々なことを吸収し、チームに少しでも貢献したいと思っています。