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モータースポーツ

2016.02.07

日産、バサースト12時間レースでトップと僅差の2位

  • NISMOアスリートグローバルチームは、マウントパノラマサーキットで行われた決勝レースで2位に入賞
  • カーナンバー1のNissan GT-R NISMO GT3は、13番グリッドから見事な追い上げ

2016年2月7日 バサースト(オーストラリア)

オーストラリアのマウントパノラマサーキットで行われたバサースト12時間レースにおいて、千代勝正、リック・ケリー、フローリアン・ストラウス組のNISMOアスリートグローバルチームは、激しい戦いの末2位表彰台を獲得しました。

耐久レースというよりもスプリントレースの様相を見せ、激しい接戦が繰り広げられた今回のレース。Nissan GT-R NISMO GT3と、優勝したテクノオートスポーツのマクラーレン650S GT3とは、わずか1秒276という僅差でした。

世界中から集まった非常に戦闘力の高いマシンとレベルの高いドライバーの中で、千代、ケリー、ストラウスの3名はトラブルもなく、安定した速いペースで周回を重ね107周に亘ってレースをリードしました。

朝の5時45分、オーストラリアのV8スーパーカーレースチームでエースドライバーを務めるリック・ケリーが、暗闇の中13番グリッドからスタートし上位に浮上していきました。次にステアリングを握った日産プレイステーションGTアカデミー出身で、昨年の同レース優勝ドライバーでもあるフローリアン・ストラウスは安定した速いペースでカーナンバー1のGT-Rを更に上位に押し上げる展開となりました。

チェッカーまで残り一時間となったところで、レースの緊張は最高潮に達しました。終盤、千代は土曜日の予選を上回るスピードで周回し、マウンテンストレートでは外側の二輪をコース外のダートに落としながらライバル車をオーバーテイクするなど、激しいドライビングで観客を沸かせました。GT-Rを限界までプッシュした千代はトップのシェーン・ヴァン・ギスベーゲン(マクラーレン)とのギャップを縮め、トップに2秒弱まで迫ったところで12時間、297周のゴールを迎えました。

■千代勝正のコメント

「昨日は(GT-Rは)最速のマシンではありませんでしたが、今日はとてもいいレースができました。クルマは最高でしたし、チームも素晴らしい仕事をしてくれました。チームスタッフ、二人のドライバー、みんなが最高のメンバーです。あと数周欲しかったですね。トップに追いつこうとプッシュしましたが、遅いクルマに引っかかると、ここでは抜くのに大きなリスクが伴います。二連勝を目指していましたが、バサーストは簡単ではないですね。今年はセーフティーカーがあまり導入されなかったし、トラフィックも少なかったので、本当にスプリントの様なレースになり厳しい戦いでした。今はファンの皆さん、チーム、共に戦ったドライバー、それから素晴らしいマシンに感謝の気持ちでいっぱいです。来年、また戻って来たいと思います」

■リック・ケリー(オーストラリア)のコメント

「今日は僕たちにとってエキサイティングな一日でした。多くの周回をトップで走る事ができたし、GT-Rの直線での速さも楽しむことができました。また、この週末を通して、たくさんの事を千代から学びました。中盤以降、路面は非常に滑りやすい状態でしたが、千代は僕が昨日の予選で走った時よりも速いペースで周回していました。GT-Rのポテンシャルを全て引き出していたのだと思います。また、彼は間違いなく、このコースを完全にマスターしていますね」

■フローリアン・ストラウス(ドイツ)のコメント

「今日は本当に素晴らしい日でした。昨日の予選結果には少しがっかりしましたが、決勝ではいいペースで走れることが分かっていたので心配はしていませんでした。でも、ここで優勝するのは難しいですね。今年は(セーフティーカーの導入など)ペースが落ちるケースが少なかったこともあり、優勝したマクラーレンに追いつくのは簡単ではありませんでした。でも、千代はできる限りの事をしてくれました。来年、もう一度優勝を狙います」

■NISMOアスリートグローバルチーム監督・ニスモCVP、田中利和のコメント

「昨日の予選はタイヤが路面に合わず、不本意なポジションに終わりました。しかし、それはもう済んだことだし、私達が何か手を下せば解決できることでもありません。ですので、それにはこだわらず、決勝レースは自分らのレースを諦めずにきちんとやり通そう、とミーティングで伝えました。ドライバーそれぞれとも話をし、役割を明確にしておきました。その結果、スタートからわずかな時間でトップグループに追いつき、首位争いができる位置にい続けることができました。ドライバー順も戦略にも間違いはなかったと思います。1.2秒差の2位は悔しいですが、チームの全員が仕事をやりきった爽快感を味わっています。チャンスがあれば、またこのチームで勝利を目指したいと思います。応援していたただいた皆さん、本当にありがとうございました」