不安定な天候の中でのレースは14位

スポーツランドSUGOでの第4戦は、濃霧の影響で土曜日の公式予選が延期となり、各クラス25分間の公式予選と決勝レースが日曜日に行われることになった。

日曜日のスポーツランドSUGOは前日のような濃霧はないものの、霧雨が舞う天候。朝9時5分からウェットコンディションの中で行われた今回の予選は、通常の予選とは異なり、ドライバー1名でのタイムアタックによる方式となった。

先にGT300クラスの予選が行われたため、GT500クラスの予選が始まる頃にはコース上の水の量も少なくなっているという状況の中、#23 MOTUL AUTECH GT-Rのステアリングを握ったクインタレッリの最初のアタックは1分21秒188をマークして2番手に。路面状況が回復してくる中、他車もタイムアップを果たすが、クインタレッリはタイヤを交換して負けじとポジションアップの機会を狙う。そして10周目には1分19秒679を出して3位を確保。決勝レースを2列目からスタートすることになった。

決勝レースがスタートする14時、サーキットの上空には雲が多く、不安定な天候の中でスタートが切られた。フォーメーションラップの最中に雨が降り始め、コースはウェットコンディションに。スタートで順位を落としてしまったクインタレッリだったが、雨は長くは続かないと判断し、スリックのままステイアウト。その読みが当たり、路面が次第に乾いて行く中で、まずは6番手をキープした。さらに上位を狙って攻め、実質4番手まで上げ、52周を終えて松田にバトンタッチ。再び雨が強くなったため、松田はピットインしてウェットタイヤに交換した。一つひとつ丁寧に順位を上げて行った松田だったが、残り4周の75周目、ギアトラブルでスローダウンを余儀無くされ、最終的には14位となった。


ニスモ鈴木豊監督
「残念な結果に終わってしまいました。今回のようなウェット路面には持ち込んだタイヤが合っていなくて、ポジションを落とすことになってしまいましたが、戦略自体は間違っていなかったと思っています。最終的には駆動系の部品が壊れて、14位という結果になってしまいました。松田選手も頑張って前のクルマを抜いてくれて、そこそこのポジションまで上がってきていたので、そういう意味でも残念です。次戦は私たちが得意とする富士ですので、上位のポジションでチェッカーを受けて、後半戦に向けて挽回したいと思っています」

#23 GT-Rドライバー 松田次生
「持ち込んだタイヤがコンディションに合わず、ロニーも僕もドライビングに苦しんだレースでした。ウェットタイヤに替えてからは好調で、順位を上げて行く中でギアトラブルが起こってしまい、とても残念です。走れていればポイントを取れたと思うと悔しいです。次の富士ではいい流れを取り戻したいと思いますので、また応援をお願いします!」

#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「今回はタイヤと路面コンディションがマッチせず、残念な結果に終わってしまいました。今後もチャンピオンシップを考えながら、集中して戦っていきたいと思います。応援、ありがとうございました」


難しいコンディションの中のレースで9位入賞を果たす

日曜日の9時5分から行われた公式予選で、#3 B-MAX NDDP GT-Rのステアリングを握ったのは星野一樹。霧雨が舞う中、星野はアタックを行い、まずは1分31秒056のタイムで3番手となった。タイヤ交換後も路面状況の変化を見ながら更なるタイムアップを目指してアタックを続け、暫定6番手となる1分28秒769までタイムを伸ばした。しかし、他車もタイムを更新したため、最終的には13位のポジションから決勝レースをスタートすることとなった。

13番手からのスタートとなった#3 B-MAX NDDP GT-Rは、オルドネスがスタートドライバーを務めた。チームはスリックタイヤを装着してのスタートを選んでいたが、雨が強く降り始めたため、1周でピットインをしてウェットタイヤに交換。その後もプッシュを続けていくが、雨が弱まり、路面コンディションが変化していったこともあり、苦戦を強いられることに。オルドネスは一旦は順位を落とすも、ポジションを上げ、49周目のピットインで星野にバトンタッチした。今度はスリックタイヤでコースに戻るが、また雨が降り出してきたことで難しい状況でのバトルを強いられたが、最終的には予選よりも4つポジションを上げた9位でチェッカーを受けることとなり、貴重な2ポイントを獲得した。



NDDP RACING長谷見昌弘監督
「今回のウェットコンディションという状況では、クルマとタイヤがちょっと合っていなかったですね。今回はルーカスをスタートドライバーに起用しましたが、コースアウトを喫してしまいました。抜かれながらもタイムを落とさない走りを学ぶ必要があるのだと思います。また、一樹は今回はいい走りを見せてくれましたね」

#3 GT-Rドライバー 星野一樹
「ウェットコンディションでのGT-Rは悪くはなかったのですが、今回は予選でも下位に沈んでしまい、ひとつでも上のポジションを得ることを目指して走りました。ウェットコンディションの中でタイヤチョイスに悩まされ、結果として間違った選択をしてしまうことになりました。しかし最後はチーム力でポイント圏内の9位でチェッカーを受けることができました」

#3 GT-Rドライバー ルーカス・オルドネス
「スリックタイヤでスタートしましたが、レースが始まってすぐに雨が降ってきたため、インターミディエイトタイヤに交換しました。しかし、その後路面が乾いてきて再びピットインをすることになってしまいました。ただ、結果的にはカズキが素晴らしい走りをしてくれて、ポイント圏内の9位に入ることができました」
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