ついに12号車(カルソニックIMPUL GT-R)が勝った。シーズンが始まる前からこのチームスタッフとドライバーならいつでも勝てるし、チャンピオンも十分狙えると言い続けてきたが、第3戦にしてポール・トゥ・ウインで勝ち、シリーズポイントも第2位に浮上した。
フリー走行で12号車はライバル達に速さで劣っていたが、Q1、Q2共に1位を取れるほどに立て直しての圧勝劇だった。その勝因は、予選や決勝でライバル達がミスや焦りなどで順位を落とす中、GT-Rの細かいセットアップ、BSタイヤの性能向上と適切な選択、ドライバーの速さとタイヤマネジメント、スタッフのピットワークの速さなどこれ以上ない完璧な仕事をしたから勝ったのである。これは今後シリーズチャンピオンに向けて大きな可能性を予感させる。
1号車(REITO MOLA GT-R)は予選6位から関口選手がスタートダッシュを決め、3位に浮上したが、38号車との接触で7位まで落ち、再び浮上して今度はあろうことか23号車(MOTUL AUTECH GT-R)と接触して再び順位を落とすことになった。しかし引き継いだ本山選手が奮闘し6位でゴールした。2回の接触事故に対する判定は、レースアクシデントと23号車へのペナルティということで関口選手はおとがめ無しであった。通常なら「また関口か!ペナルティ!」となりがちであるが、今回はオフィシャルの冷静でフェアな判断に救われた。しかし接触事故は自分も順位を落とすことになるので、持ち前の速さだけでなく勝てる走り方をまだまだ学ぶ必要がある。
灼熱のマレーシアも、成田に帰国したときに日本の方が暑いと感じたほどレースウイークの土、日は気温も上がらず、23号車はまたそれに振り回された。23号車は至上命令のチャンピオン獲得がプレッシャーになり、コンサバなハードタイヤ選びでペースが上がらなかった。しかも1号車との接触によるドライブスルーペナルティで大きく遅れたが柳田選手が9位まで挽回し2ポイントを得た。ペナルティが無くても4位が精々であったであろう。同じミシュランタイヤの1号車や18号車が速さを発揮しているのでタイヤ選択の仕切り直しが必要である。
24号車(D'station ADVAN GT-R)は徐々に横浜タイヤの改善が進んできているので次戦以降に期待したい。
今回は星野監督はじめ12号車関係者全員に☆三つ。

尚、第3戦を終えてシリーズポイントの上位7位までを僅差ではあるがBSタイヤユーザーが占めている。ミシュランタイヤが得意とする次戦SUGO戦から23号車は反転攻勢に出る!!
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