MOTUL AUTECH GT-R、2列目グリッドを獲得

SUPER GT第5戦・鈴鹿は、4年ぶりとなった1000q耐久レース。まずは予選でMOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ミハエル・クルム)は4番グリッドを獲得した。

国内レース夏の風物詩となっている鈴鹿。お盆休み、また1000qレース復活とあって、予選日から大勢の観客がスタンドを埋める中、まずは公式練習からレースウィークがスタートした。

7月に行われた鈴鹿の合同テストはあいにくの雨で、ドライコンディションで走ることができなかったため、最終的なセットアップやタイヤチョイスをこの公式練習で行った。残り10分のGT500占有走行では本山が5番手タイムをマーク。予選に向けた調整に関しても、上々の感触を得ていた。

今回の予選はノックアウト方式となり、Q1・Q3を本山が、Q2をクルムが担当する。Q1では、残り3分のところでコースアウトした車両が出たため赤旗中断。再開後、ピット位置の関係で最後にコースに出ることとなった本山は、5番手タイムをマークしQ2進出を決めた。

Q2のクルムは1アタックで5番手タイムを出し難なく通過。Q3では、トラフィックを回避するため他車と距離を取って本山がアタックし、4番手タイム。2列目グリッドを獲得した。


#23 GT-Rドライバー 本山哲
「走り出しからクルマの調子は順調だったけど、鈴鹿に向けてはきちんとドライでテストできていないという点で、セットアップやタイヤチョイスに少しだけ不安がありました。でも朝の2時間で車を仕上げていく中で、それほど悪くないというところまで、バランスや速さを上げていくことができました。グリップ不足な感触も、セッションを重ねるごとに良くなっていって、Q3が今日一番クルマの状態が良かったです。(予選結果で)僕たちの前にいるチームはソフトタイヤじゃないかなと思っているので、明日に向けてはいいポジションが取れたと思います」
#23 GT-Rドライバー ミハエル・クルム
「鈴鹿のテストが雨だったから、今日の練習走行で僕の乗る時間はいつもより少なかった。だからQ2でベストな走りをするのは難しかったけど、クルマの調子は良かったし、『Q3につなげる』という今日の目的を達成することができて、良かった。作戦はチームによってさまざまだし、それによって予選順位の重要性は違ってくると思うけど、2列目に入ったというのはとても大事なこと。明日はトップと同じペースで行ければ、チャンスはあると思っています」
ニスモ 鈴木豊監督
「今回からエンジンが2基目になっているのでその確認や、菅生から入れているエアロのバランス取りなど、午前中の2時間でいろいろなチェック項目や調整がありました。持ち込みセットがそれほど悪くなかったので、微調整程度でクルマをいい方向に持って行けたと思います。予選は朝から比べればタイムも良かったのですが、上位のクルマは若干速かったですね。明日に向けてこれから戦略を練り、あらゆるケースに備えて準備していきたいと思います。その中では、2列目というのは十分な位置だと思っています。1000kmは長いですが、応援をよろしくお願いします」


NDDP RACING、フロントローポジションをゲット

前戦・SUGOでうれしいGT初優勝を果たしたNDDP RACING。その勢いは鈴鹿でも衰えることなく予選ではQ3まで進出し、S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正/佐々木大樹)は2番グリッドを獲得した。

1000qという長距離レースを見据え、公式練習では決勝レースを想定して走行を行っていたNDDP RACING。最後にニュータイヤでアタックしたタイムは4番手と、予選に向けても期待の持てるタイムをたたき出した。ノックアウト予選の今回はQ1を千代、Q2を関口、Q3を千代がアタックすることになっている。

Q1では若干トラフィックに引っかかったものの、千代は6番手タイムでクリア。Q1と同じタイヤでアタックした関口は、Q1より0.8秒タイムを縮め、3番手でクリアし、ポールポジション争いの10台に生き残った。

Q3では「余計なプレッシャーもなくベストな走りができた」という千代は、関口の出したベストタイムをさらに縮め、2分2秒885で3番タイム。その後、レギュレーション違反により1台がタイム削除となり、2番手グリッドを獲得した。明日の決勝は2列目からのスタートとなる。なお今回は、第3ドライバーとして、NDDPでF3に出場している佐々木大樹選手を第3ドライバーに登録している。


#3 GT-Rドライバー 関口雄飛
「今回も走りはじめの調子はあまり良くなく、序盤は少し気持ちに焦りもありましたが、セッションが進んでコースにラバーが乗ってくるにつれて、徐々に良くなっていきました。1000qレースは先の読みづらいレースですから、ほかのレースほど予選順位にこだわってはいません。むしろ公式練習で決勝に向けた手ごたえをつかめたことが今日一番の収穫だと思います」
#3 GT-Rドライバー 千代勝正
「今回はポールポジションを争うQ3を走りましたが、大きなプレッシャーもなく走ることができました。Q1ではトラフィックに引っかかり、予定より1周多く走ることになってしまいましたが、Q3では1ラップでまとめられました。僕はニュータイヤを履いてアタックした経験があまりないのですが、今回はQ3の前に2回(練習走行とQ1)アタックの経験を積むことができ、Q3でベストな走りができたと思います」
NDDP RACING 長谷見昌弘監督
「菅生でトップを走っていたことで、鈴鹿に向けた良いデータも取れ、余裕をもってこのレースに臨んでいます。決勝レースの距離が1000qですから、あまり予選順位を重要視していませんでしたが、2番手というのは良く頑張った。これまでは関口をベースにレースウィークを組み立てることが多かったのですが、今回はポールポジション争いを千代に任せました。こういう大事な局面を任せることで、ドライバーの経験も積まれます。明日に向けて、いいポジションを取ってきてくれました」
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