満を持して臨んだ第3戦マレーシア・セパン300kmレースは、日産系チームの惨敗に終わった。セパン戦はスペシャルステージを含めて過去11戦行われ、その内日産は6勝を上げ、2007年から2010年まで4連勝している。しかも表彰台を逃したのは2002年の1戦のみで、表彰台を2台で占めたのが4戦ある。それだけ日産はセパンを得意としてきたが、今年は歯車がかみ合わず、またメカニカルなトラブルが重なりこの12年で2回目の表彰台ゼロを記録することになった。

勝率が5割を上回るということはそれなりの理由があり、厳しい気象条件とか年1回の走行機会しかないということに今までは上手に対応してきたということであろう。しかしながら今年は、暑い環境で力を発揮するミシュランや、同じセパンで2連勝したこともあるヨコハマをそれぞれ履く1号車や24号車はトラブルでリタイヤを喫した。ブリヂストンの12号車、23号車は予選こそ上位につけたが、決勝はシャシーのセットアップが決まらずズルズルと順位を落としてしまった。我々も悔しい思いで一杯であったが、いつも熱心に応援してファンの方々はもっと悔しくつらかったに違いない。

今シーズン初めの2戦はGT-Rが速さで優位にあったにもかかわらず、気象変化などに振り回されて勝てるレースを失い、今回は予想外のトラブルが頻発し、加えてGT-Rの速さにも黄色信号が点いた。勝負事の常として、あの手この手の対策が裏目に出ていると思い勝ちであるが、それでは未来永劫勝てないのでチーム関係者一同改めて気を引き締めていきたい。幸いなことに技術的な課題は見えているので、一つひとつ着実に解決し又勝負に出ていく。

そういうGT500クラスの惨敗を救ってくれたのは、GT300クラスの関口/千代のNDDPコンビである。第1戦、第2戦では結果を残せなかったが、気温の高いセパンで最後までライバル達と格闘し見事4位に入った。二人は着実に成長して来ているのでこれから好成績を残してくれるものと期待している。

今回はGT300の関口/千代両ドライバーに☆二つ。GT500チーム関係者全員に×3つ。これをバネとして全員が奮起し次戦SUGOで挽回したい。
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