相性の良い夏の鈴鹿で好パフォーマンスを演じるのは、どのGT-R?
SUPER GT第5戦 40th INTERNATIONAL Pokka GT SUMMER SPECIALが、8月20日・21日の両日、三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキットにおいて開催される。全8戦で争われるシリーズも折返しとなる1戦だが、酷暑とともに、レース距離が500kmと、通常のラウンドに比べて2倍の長距離となっているのが最大の特徴となっている。

シーズン序盤で3戦2勝と、上々の滑り出しを見せた今シーズンのGT-R勢は、シーズン前半を締め括る第4戦の菅生でも、セパンで激しいトップ争いの末に2位表彰台を獲得した#46 S Road MOLA GT-Rが、ライバルを圧倒する速さでGT500クラス初優勝。シリーズポイントでもランキングトップに躍り出た。前回までポイントリーダーだった#23 MOTUL AUTECH GT-Rは、ランキング3位に踏みとどまり、タイトル奪回の目標に向け、挽回を期すところとなっている。

獲得ポイントに比例してハンディウェイトは増やされるが、今回の舞台となる鈴鹿は、前回の菅生ほどにはウェイトエフェクト(ウェイトハンディによってパフォーマンスが制限される割合)は顕著ではない。これにはサーキットの特性だけでなく、レース距離が長いことも関係している。レース距離が長いことで戦略の選択肢が広がり、スティント(スタートからピットインまで、あるいはピットアウトからピットインまで)の長さを調整することも可能になってくるからだ。ピットインの回数が増えれば、ミスが入り込む可能性も増えることから、普段以上にチーム力が試される。

気になるライバルの動向だが、最もマークすべきはHSV勢だろう。セパンでGT-R勢の開幕3連勝を阻止した彼らにとって鈴鹿サーキットはホームコースであり、「ここで勝ちたい」との想いは強烈なはず。もちろん、それは同時に「ここで勝たなければ」というプレッシャーとも表裏一体だから、これがどう作用するかに注目したい。また今シーズンは開幕から、今一歩流れを掴めずに苦戦してきたレクサス勢も、7月に鈴鹿で行われたテストから上昇気流に乗りかけた感があり、前回の菅生では#39 DENSO SARD SC430が2位表彰台を奪って反撃の狼煙を上げたのは記憶に新しいところだ。

昨年の真夏の鈴鹿ラウンドはレース距離が700kmもありシリーズで唯一のナイトランもあった。今年は東日本大震災の影響から全戦でレース距離が短縮され、鈴鹿ではナイトランも中止されている。そんな状況から、単純な比較は出来ないが、昨年#23 MOTUL AUTECH GT-Rが46kgのウェイトハンディを跳ね返して2位入賞。さらに08年には#12 カルソニック IMPUL GT-Rが優勝を飾っており、真夏の鈴鹿は、GT-R勢にとって好相性な1戦だ。その好相性な夏の鈴鹿で、見事なパフォーマンスを演じるチームとドライバーは、はたしてどこだろうか…。

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