日産車と相性のいい、暑いセパンで4連覇を狙う!
          セパン観戦ポイント (2009年掲載)
SUPER GTは毎年6月、梅雨時の日本を離れ赤道直下のマレーシア、セパン・ラウンドを迎える。F1マレーシアGPも開催される近代的なコースを持つセパンだが、南国らしく突然のスコールに見舞われたり、猛暑による熱中症で倒れるドライバーが出るなど、波乱に富んだ展開となることもある。
セパンにおけるGTレースは00年に初開催されたスペシャルステージ(非シリーズ戦)を含め09年まで計9戦が開催されているが、うち日産車は5回優勝している。特にここ5年で4勝し、表彰台占有率も全15台中8台と50%を超えるなど抜群の相性の良さを誇る。これはコーナリング性能とブレーキ性能に勝る最近のZ/GT-Rとテクニカルなセパンのコスレイアウトとのマッチングの良さから来るものだろう。
今年はホンダHSV-010がコーナリングマシンとしてテクニカルコースで性能を発揮していることから、GT-R勢の最大のライバルとなるか。一方前半3戦を優位に戦ってきたレクサス勢。これまでに結果を残しているチームはウェイトハンディを多めに搭載しているが、SC430はトータル性能に優れたマシンであるだけに、日産勢も気が抜けない。
GT-Rは3台がそれぞれに優位性を持ってセパンに臨む。まず#23「MOTUL AUTECH GT-R」は6kgというハンディウェイトの軽さがあり、タイヤは昨年大会を制したミシュランだ。暑い時期のタイヤ性能には自信を持っている。#12「カルソニック IMPUL GT-R」もハンディウェイトが26kgと軽量。さらに#24「HIS ADVAN KONDO GT-R」は46kgのハンディウェイトを搭載するものの、07、08年と2連覇した際のデータが豊富にある。さらに#12 GT-R、#24 GT-Rの2台は1月にこのセパンでタイヤテストを行っており、他チームより最新のデータを蓄積している。またGT-Rは昨年から使用を開始したエアコンを全車に装着。加えて#23 GT-R、#12 GT-Rの2台は最新スペックのエンジンを搭載して日産車の4連覇を狙うこととなる。
セパンのコースは幅も広く、自分のスキルを確認できるテクニカルコーナーとチャレンジングな高速コーナーが連続することもあり、ドライバーには攻めがいがあると人気のコース。レース観戦にはいくつかの芝生席もあるが、屋根のあるグランドスタンドが雨も暑さもしのぎやすく快適だろう。またピットウォークは日本のラウンドほど混雑しておらず、ドライバーと直接触れ合えるチャンスも多いかもしれない。セパン・サーキットへはクアラ・ルンプール国際空港からのシャトルバスを利用すると便利。決勝レースは暑さを避けて夕方のスタートとなるが、直射日光を避けることと水分の補給は忘れずに行いたい。なお日本との時差は−1時間(現地16時=日本17時)だ。


ニスモ鈴木豊監督
「日産車はセパンにおいて3年連続で優勝していますが、その記録を更新するつもりで臨みます。ミシュランタイヤも昨年優勝をしていますし、夏に向けてタイヤの開発も進んでいます。SUGOと鈴鹿で5月に行われたタイヤテストでもそれなりの手応えを感じています。ぜひ現地、または(パブリックビューイング開催の)日産自動車グローバル本社、ニスモ本社ショールームで熱い応援をお願いします!」
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