チャンスは十分、SUGOでの初優勝を狙う
SUPER GT第5戦は、約3か月ぶりとなる国内イベント。夏休み序盤の週末に、杜の都・仙台の郊外に位置するスポーツランドSUGOで開催される。

スポーツランドSUGOは、東北地方随一のレーシングコース。もともとは二輪のテストコースとして造営されたが、80年代に本格的な国際レーシングコースとして整備され、ビッグイベントが開催されてきた。このコースは山形との県境にそびえる蔵王連山を望む山の上にある。このためアップダウンに富み、特にホームストレートとバックストレートは急なこう配で、最大標高差は約70mにもなる。2本のストレートをつなぐ区間はテクニカルセクションで、1〜3コーナー、ヘアピン、上りながらのS字の先まではコース幅も狭くスリリングな区間となる。また、レインボー、ハイポイントもコースアウトを喫しやすいコーナー。さらにバックストレートを下った馬の背からSPのアウト/イン、そして最終コーナーまでの区間も勝負どころであり、ホームストレートのスピードを高くするために最終コーナーの通過スピードも求められる。ここはバックマーカーなどが絡みやすくアクシデントの起きやすい部分でもある。

急な上り区間のあるSUGOでは車重の軽い車両が有利で、#1 GT-Rと#12 GT-Rが46kg、前戦優勝の#3 GT-Rが48kg、そしてGT500最大の74kgものウェイトを搭載する#24 GT-Rは苦しいレースになるかもしれない。しかし、ライバル勢は軒並み40kg以上のウェイトを搭載しており条件は近い。GT-R勢の優勝や上位入賞のチャンスは大いにありそうだ。

日産車はRB26DETTエンジンのR34GT-R時代までは回頭性が不利で苦戦したこともあったが、VQエンジン搭載以降はトップ争いに加わるようになってきた。しかしながら残念なことにアクシデントやトラブルなどもあり、SUGOでの優勝が不思議なことに一度もない。今年こそSUGOでのGT500初優勝が期待される。

今回もニスモではセパンで本格投入したエアコンを継続装備。気温が上昇したとしても、セパンラウンド同様ドライバーは快適なコンディションでドライビングに集中できることだろう。


SUGOの観戦&撮影ポイント・・・小宮岩男カメラマン
まずは1コーナー正面。ここはほぼプロと同じ場所から狙える貴重な場所だし、他のサーキットではスタートを真正面からは撮れないので一度は狙いたいですね。でも人気も高いので場所取りが大変かもしれません。迫力あるシーンを撮るには500mmぐらいのレンズが欲しいところですが、200〜300mmぐらいでもスタンドやピットを入れて雰囲気ある絵が撮れます。次はドライバーズサロン周辺の2〜3コーナーあたりで、金網の大きな隙間からそこそこ大きく撮ることができると思います。そして一番お勧めしたいのが、SPコーナー1個目(イン)のスタンドです。ここもプロカメラマンと同じような場所で馬の背からの立ち上がりから最終コーナーへの進入手前まで撮影できますし、特にかっこいい後ろ姿を収めることができます。最後は最終コーナーアウト側のスタンド。ホームストレートを駆けるレースカーを空とダンロップブリッジをバックに撮れます。ここはレース終盤にドラマが起きやすい場所ですから、決定的瞬間を狙い勝負を賭ける場所かもしれません。この時期虫が多いので、虫よけスプレーをお忘れなく!

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