「MOTUL AUTECH GT-R」、3戦連続PP獲得。狙うは連勝のみ!

GT-Rは3台がスーパーラップに進出
第3戦富士から1か月半のインターバルを置いて、SUPER GTシリーズは1年ぶりにマレーシア、セパンラウンドを迎えた。20日朝の公式練習は10時から始まった。セッション直前から風が冷たくなり気温24℃と涼しくなると共に黒い雲がサーキットに近付いてきた。セッション開始数分で雨がポツポツと落ちてきて、やがてコースを一気に洗い流すかのような大雨となり、各チームはピットに車両を戻して様子をうかがった。やがて雨は小降りとなり、各車はレインタイヤでコースイン。前戦で優勝し40kgのハンディウェイトを搭載する「MOTUL AUTECH GT-R」(#1本山哲/ブノワ・トレルイエ)は4位となった。またハンディウェイト38kgの「IMPUL カルソニック GT-R」(#12松田次生/セバスチャン・フィリップ)が3位、ランキングトップで62kgのハンディウェイトを搭載する「HIS ADVAN KONDO GT-R」(#24ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)が7位、ハンディ8kgと軽量な「HASEMI TOMICA EBBRO GT-R」(#3ロニー・クインタレッリ/安田裕信)は10位とまずまずの位置につけた。

天候が回復した14時15分、気温33℃、路面温度46℃、南国特有の蒸し暑さの中、予選1回目がスタート。30分間の混走後、10分間のGT300専有走行枠を挟んだ14時55分、GT500の専有走行枠が始まった。3戦連続で本山がアタックすることになった#1 GT-Rは、残り2分を切った時点で2分0秒038でトップを奪うが、直後に#3 GT-Rのクインタレッリが1分59秒551で逆転トップに。さらに各車がアタックを続けたため順位の変動があり、1分59秒523にタイムアップした#3 GT-Rが3位、最後のラップで1分59秒976をマークした#1 GT-Rが5位、#24 GT-Rが6位でスーパラップ(SL)への進出を決めた。混走枠でトップだった#12 GT-Rはアタック中に他車に引っ掛かってタイムロス。専有枠でタイムアップはならず10位と惜しくもSL進出を逃した。


本山、3戦連続のポールポジションを獲得!
やや雲が出てきた16時50分、GT500のSLが始まった。#24 GT-Rのオリベイラが3番目にコースインして2位につけた。4番目のアタックは#1 GT-Rの本山。1コーナーでやや突っ込み過ぎ左右にマシンを振りながらもセクター1をトップタイムで通過。そのままレールの上を走るかのような完璧なアタックを見せ、それまでのトップタイム1分58秒996を大幅に更新する1分58秒124をマークして暫定トップに躍り出た。6番目にコースインした#3 GT-Rのクインタレッリは渾身のアタックで本山のタイムに迫る1分58秒195を出すも逆転ならず2位に。そして残る2台は4位と5位に沈み、#1 GT-Rが3戦連続のポールポジションを獲得することになった。#3 GT-Rも2位でフロントローをGT-Rが独占。日産勢セパン3連覇へ向け上々の予選結果となった。また07、08年と2年連続セパンで優勝している#24 GT-Rは重いウェイトが効いて7位、#12 GT-Rは10位から確実に走り切ってポジションアップを狙う。

「スーパーラップの最後はモニターで祈るような気持ちで見ていましたが、(PPは)自分でも信じられません。スーパーラップに向けてスタッフがセッティングをアジャストしてくれて、これが最高に決まりました。自分のドライビングも100%でした。明日はエアコンという武器もあるし、セパンはハンディウェイトの影響が少ないコースなので大きなチャンスだと思います」と本山の気持ちは既に決勝レースに向いているようだった。



ニスモ鈴木豊監督
「朝は雨が降ったこともあり、午後の予選1回目はドライでもタイムが出なかったのですが、1月のテストの経験を生かして本山と吉田(昌信エンジニア)がいいセッティングを決めてくれました。このふたりは今息もぴったりと合っていると思います。明日は暑くなってエアコンが威力を発揮してくれると思います。ウェイト40kgを積んでいますが、昨年も重い状態でレースを経験していますし、勝つつもりで準備をしてきましたから! ドライバーを信頼してレースを任せたいと思います。応援よろしくお願いします」

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