「ダイシン ADVAN Z」が大差をつけて今季初優勝!
日産車がGT500/300両クラスで勝利を遂げる

「MOLA レオパレス Z」も4位で最終戦でチャンピオンを争う
穏やかな秋晴れの中、開催された第8戦SUPER GT IN KYUSHU 300KMの決勝レースは、予選2位からスタートした#81「ダイシン ADVAN Z」(青木孝行/藤井誠暢)がうれしい今季初優勝を飾った。また100kgのハンディウェイトを搭載する#46「MOLA レオパレス Z」(星野一樹/安田裕信)は、予選8位から粘り強い走りを見せ4位でゴール。ポイントランキングはトップから2位になったものの、最終戦・富士ではチャンピオンを賭けて戦うこととなった。

決勝レースのスタートドライバーは、#81 Zが青木、#46 Zが星野。ここオートポリスはアップダウンに富みタイヤにも厳しく、さらに好天のためにタイヤのグリップも早めにダウンしそうだった。このため、ドライバーはタイヤマネージメントに注意を払う必要があった。さらにここオートポリスはコース幅が狭くアクシデントも発生しやすいため、気を抜くことが許されないレースとなる。

#81 Zの青木は細心の注意を払いながら2位をキープ。さらにトップの#11フェラーリにぴたりとつけながら3位以下にジワジワと差を付けていった。いっぽう#46 Zの星野は100kgのウェイトに苦しみながらも序盤は9位から8位へポジションを戻して周回を重ねていった。

上位で最初に動いたのは#81 Zの青木。25周目のインラップまで気を緩めることなく走りピットインすると藤井に交代。ピットワークも30秒6で終わらせると、藤井がアウトラップから攻めて1分54秒台のハイペースで走行。41周目に暫定トップの#2紫電がピットインすると、2位に35秒もの大差を付けてトップを走行。あとはミスなく走るだけだった。

#46 Zの星野はピットインする直前の100Rにラップ遅れの車両と並んで進入したところで相手が膨らんだため、たまらずコースオフして数秒をロス。しかしポジションを守ったまま26周でピットインして安田に交代。中盤を過ぎて順位が落ち着くと、7位の#11フェラーリの背後にぴたりとつけた。しかし100kgのウェイトが効いてなかなかこれをパスすることができずにいた。7周ほど頑張りようやく前に出た安田は6位までポジションを上げ、さらに最終コーナーでコースアウトした#19セリカに追いついたが、抜くまでにはいたらず。このまま6位でチェッカーかと思われた終盤、4位争いをしていた2台の車両が接触。これでポジションを4位に上げてゴールとなり、シリーズランキングこそトップを譲ったものの2点差の2位で最終戦に臨むこととなった。

#81 Zは終盤も30秒以上のリードを守り、歓喜の今季初優勝。ウィニングランを終えてパルクフェルメに戻ってきた藤井は、クルマを降りると両手でガッツポーズ。青木と抱き合い喜びを爆発させた。


藤井誠暢(#81「ダイシン ADVAN Z」優勝)
「優勝できて本当にホッとしています。今年はチャンピオンを狙おうと意気込んでいたのですがここまで流れが悪く、今回落としたら勝てないと思っていました。でもスタッフが睡眠時間を削って頑張ってくれたし、青木さんもフロントローを取ってくれたし、みんなが自分の仕事をすれば間違いなく勝てると思っていました。僕は硬いタイヤを履いて出たのでアウトラップで気を使いましたが、周りの順位が落ち着くまで(1分)54秒台で走れたし、自分のレースを進められたと思います」

安田裕信(#46「MOLA レオパレス Z」4位)
「#11フェラーリに引っかかってなかなか抜けなかったのがつらかったです。100kgを積んでいると加速もブレーキも苦しいし、タイヤにもかなり気を使いました。粘って走ったおかげで6位ではなくて4位になれましたし、(ポイントリーダーの)#43ガライヤに点差を大きく離されなかったので良かった! 何とかチャンピオン争いに踏みとどまれたので、最終戦ではぜひ笑いたいです」
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