GT-Rの今季3勝目なるか? 暑さ対策も入念に行いチャンスを狙う!
今シーズン2回目の特別性能調整(最低車重はGT-Rが1,180kg、NSXが1,140kg、SC430が1,100kg)のために、GT-Rが本来持っている実力を発揮できなかった第3戦富士。1か月半のインターバルを置いて、第4戦は赤道直下のマレーシア、セパン・サーキットで開催される。しかしながら今回も特別性能調整は変わらない。富士ほどではないかもしれないが、今回も苦戦を強いられるかもしれない。
セパンは、クアラ・ルンプール国際空港近くに98年に造成された近代的なサーキット。グランドスタンドを2本のストレートが挟み込むという珍しいレイアウトを採用している。15個のコーナーを持ち若干のアップダウンがあるが、コース幅が広くパッシングポイントも多く、ドライバーにはチャレンジングだと評価の高いコースである。しかしクルマとドライバーを苦しめるのは、その熱帯独特の暑さにあるだろう。炎天下では気温は35℃を超え、コース上は照り返しと路面の熱で50℃近く、さらにコクピット内はサウナのような感覚になるという。この暑さをいかにしのぐか、各チームは対策に余念がない。
今回ニスモではキャビン内の断熱、ドライバーのクーリング(大きなルーフダクトを使用してホースでヘルメットに空気を送る。クールスーツシステムの強化)、そしてクルマの冷却系は、大きなラジエターや、大きな開口のボンネットのラジエター空気抜き等の見直し等を行いセパンに臨む。GT-R各車の重量は、23号車が1,275kg、22号車が1,155kg。3号車が1,180kg、12号車が1,190kg、24号車が1,130kgとなる。24号車はGT-R勢のなかでは最軽量で、昨年ここで優勝を飾っており、今年も優勝を狙う大きなチャンスとなるだろう。また22号車も軽いので大きなチャンスがある。
「セパンは中速がメインで、ドライバーにとってはチャレンジングなサーキットです。走り方もいろいろあるしドライブしていてすごく面白いですね」と本山は語るが、今年はガマンのレースになるかもしれない。


本山哲からセパン観戦ポイント
「前半のS字(5〜6コーナー)から(7〜8コーナー)はかなりハイスピードな区間で、ここがセットアップの大きなポイントになります。ですからここが見える場所がいいと思いますが、セパンは観戦している側も暑くて大変だと思うので、やはりグランドスタンドがベストな観戦ポイントだと思います。バックストレートを見て逆側に移動すればホームストレートとピットだし、屋根もあるので暑さやスコールもしのぎやすいし、上から見下ろす感じでよく見えると思います。また日本でTV観戦の人も多いと思いますが、今年はライブ放送もあるのでぜひ日本からも応援してください」

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