Vol.8 - 2013.11.4

応援ありがとうございました!

皆さん、こんにちは!
今シーズン、応援ありがとうございました!

まず初めに、NISMOとしてもGT-R勢としても、2013年は不甲斐ないシーズンとなってしまったこと、応援してくださったファンの皆さんには心から申し訳なく思います。そして、私たち自身も情けない気持ちでいっぱいです。

思えば2008年のR35デビューイヤーから6年間、このマシンと共に戦い、様々な困難と喜びを走り抜けてきました。

2008年、第1戦鈴鹿では23号車・22号車のワンツーフィニッシュでSGTの幕開けをすることができ、そして最後には見事チャンピオンを獲ることができました。楽しいことばかりであったか、と聞かれれば、実はそんなにシンプルな年でもありませんでしたが、やはり私たちにとっては一生忘れ得ぬ年となりました。

2009年、NISMOは1台体制となり、複雑な思いを抱えながら開幕を迎えたことを思い出します。すぐ隣に一番のライバルがいる、そんなピリピリした良い意味での緊張感を喪失したような思いが、ずっとどこか胸につかえたような、そんな一年間でしたが、それでも、チャンピオン争いを最後までリードする中にいることができ、充実した一年間でした。

2010年は苦しい一年でした。ミシュランタイヤの得意な菅生でトップを独走するも、前を走るマシンのタイヤカスがキルスイッチに当たり、スローダウンして順位を後退させるという、本当にアンラッキーとしか言いようのないアクシデントが起こったのが印象的です。

2011年、東日本大震災が起こり、日本が一瞬にして悲しみと苦悩に飲み込まれてしまった年でした。開幕戦は延期、第2戦が事実上の開幕戦となりました。あの時はどうしても自分たちが勝ちたかった。自分たちの優勝で簡単に深く傷を負った被災者の皆さんを癒せるようなものではないかもしれないけれども、皆さんにトップでチェッカーを受けるGT-Rの勇姿を見て欲しかった。そんな、思いでした。

そしてこの年はチャンピオンは逃すも3勝することができ、みんな笑顔でシーズンをくくることができた1年でした。

そして、2012年と2013年、チャンピオンはおろか、1勝することも出来ませんでした。

今年の最終戦もてぎはこのマシンにとっても最終戦でもありました。だからこそ、笑顔で締めくくりたいと思っていたのですが、その思いはまた叶いませんでした…。

予選はQ1で柳田くんがトップで通過するという、私たちが期待した以上の結果を出してくれました。そしてQ2はRonnieが接戦の中3位に入り込み、セカンドローをもぎ取ってくれました。

ただ、今シーズン、私たちは予選よりも決勝が課題であったので、喜ぶのは決勝でチェッカーを受けてからにしようと、いつもより冷静にモニター見つめていました。

第7戦を終えて、チャンピオンシップをリードする38号車とは11ポイントの差がついていたため、『チャンピオン』よりもとにかく『優勝』を目指し、その先に『チャンピオン』という価値ある称号を手に出来たら何よりの結果だ、と思っていました。

しかし、レースは思うように進むことが出来ず、徐々に順位を落とし、今年の悪い流れがそのまま最終戦にも反映されてしまったような展開でした。今回のレース結果もシーズン通してのチャンピオンシップの結果も、GT500クラス・GT300クラス共に惨敗だったと、認めなくてはいけません。

私たちの目の前には、グランドスタンドを埋め尽くすたくさんのお客様がいました。

そして赤いNISSAN /NISMOの旗が、大きく起立よく揺れるのが見え、最後には枯れるほどの掛け声も届いていました。

しかし、私たちはその声に応えることが出来ませんでした。

私たちは今、まだもてぎにいます。明日から3日間、2014年レギュレーション車両の開発テストが行われるためです。

まだまだ、開発する余地のあるマシンではありますが、来年皆さんに『強いNISMOが帰ってきた!』と思ってもらえるような、ワクワクするエキサイティングなレースをしたいと思います。

そのために、NISSAN、NISMO、各ユーザーチームそしてタイヤメーカーと共に、一丸となって開発を進めて行きたいと思います。

本当に皆さん、暑い日も寒い日も風の日も雨の日も、私たちNISSAN/NISMO、そしてGT-Rを応援してくれて、ありがとうございました。

この後JAFグランプリ、NISMO FESTIVALと続きますが、とりあえず一度締めくくりとして、心から皆さんに感謝を伝えたいと思います。

そして、これからも私たちの糧となる皆さんのサポートを、何とぞよろしくお願いします!

本当に本当に、ありがとうございました!!