Vol.6 - 2013.9.10

最後の最後まで。

皆さん、こんにちは!
SUPER GT第6戦富士では安定しない天候の中、熱い応援ありがとうございました!!今回の富士は、レースの前に様々なイベントが行われました。

搬入日の金曜日夕方には「Club NISMOプレミアムミーティング」が行われました。そこにはたくさんの方に参加していただき、ありがとうございました!今回は少し趣向を変え、参加してくださった皆さん全員がドライバーや監督と自由に写真を撮ったり、サインをもらったり、とにかくドライバーや監督と身近に接することができるように企画をしましたが、皆さん、楽しめていただけましたでしょうか?

そして、日曜日には星野さんが「マジで速いんだーZ」と命名されたZ33のレーシングカーを、国民的アイドルももいろクローバーZの皆さん全員を同乗走行させ、スタンドを沸かせました。そして2008年のチャンピオンカーであるXANAVI NISMO GT-Rを柳田くんが並走させ、少しでもレースの雰囲気を味わっていただけるように演出。実際、最後のストレート通過の際、GT-Rの後ろにテールトゥノーズでぴたりとZをつけた星野さんのドライブには、鳥肌が立ちました!

実は金曜日に星野さんと柳田くんはその2台のチェック走行を行ったのですが、久しぶりのGTカーを運転した星野さんはまるで少年のように興奮し「やっぱりドライバーはいいなぁ!」と、とてもドライビングを楽しんでいました。そしてピットに戻る間、知り合いに会うたびに「カムバック!」と叫んでいました。そんな星野さんの喜ぶ姿を見て、おそらく整備したメカニックやこの企画に携わってきたスタッフも「やってよかったなぁ」と思ったのではないでしょうか(笑)

そして、そんな星野さんの真剣な走りが、皆さんに伝わり喜んでいただける結果となりました。ももいろクローバーZの皆さん、関係者の皆さん、そしてファンの皆さんにNISMOとして心から感謝いたします。また、少しでもたくさんの方にモータースポーツを広めることに貢献できたのであれば、幸いです。ありがとうございました!

さて、今回23号車の結果に関して、飾ることなく、私の素直な思いを伝えたいと思います。

まず予選、Q1は柳田くんが担当をし、8位の17号車とは僅差で9位。午前中の走行では84キロのウェイトを積んでいるとはいえ良いタイムを出していたので、予選に向けて期待を持つことができました。しかし、やはり予選では上位陣がタイムを伸ばし、残念ながらQ2に進むことは出来ませんでした。同じくウェイトが重い18号車が3位、100号車が4位でQ1を通過したことを考えれば、やはり自分たちがベストの状態ではないとは感じましたが、特にドライバーも失敗したということではなかったし、レースで天気が荒れてくれれば、ウェイトの影響が少しでも減り、チームの総合力で戦えると思っていました。

そして決勝、グリッドでは暑さのピークをむかえていましたが、雲は厚く、いつ天気が崩れるか分らないような空の色でした。レースはドライのままスタートをし、スタートを担当したロニーは思うようにペースを上げられることができず、徐々に順位を落とし12位まで後退してしまいました。

そんな中19周目で32号車がストレートでクラッシュをしてしまい、セーフティーカーが入ることになりました。そして23周目でほぼ全車がピットイン。前戦の鈴鹿に続き、ガソリンは厳しいけれどもピットインのタイミングを間違えると順位を大きく落としてしまう、という状況となりました。

レースはトータル66周で1人のドライバーのミニマムラップは22周。23号車は26周以降のピットインを予定していたため、予定よりも4周以上多く走る必要のあった柳田くんは、かなりの燃費走行を強いられることになりました。ピット作業で順位を上げられることが出来ず、ピットアウト後の順位は同じく12位。その後雨が降るも、SUGOと同様、そのままドライで走り続けた方がいいコンディションであったため、NISMOが思い描くようなレース展開とはなりませんでした。そこから柳田くんは我慢の走行を続けた結果、予選と同じ9位でチェッカーを受け、富士300kmレースを終えることになりました。

正直、レース後のNISMOのピットには笑顔も充実した気持ちも一切ありませんでした。こんなことを言うと全力で応援をしてくださった皆さんに本当に申し訳ないのですが、逆にいつも真剣にNISMOに向き合ってくださっているファンの皆さんに対し、表面的なことだけをここで伝えることは誠意に欠けると感じました。そして私たち自身、それだけ自分たちのふがいなさを実感していました。また、82キロを積んでいる12号車が予選14番手から6位まで順位を上げ、80キロを積んでいる18号車が安定した走りで5位でゴールしたことを考えれば、ウェイトだけを言い訳にはできないと思います。

現時点で23号車はシリーズポイント3位というポジションにいますが、ポイントはほぼ並んでいると言っていいような僅差で、残り2戦をミスなくパーフェクトなレース展開をすることができたチームが、「チャンピオン」という称号を手にすることができるのだと思います。それが自分たちでありたい、そして心の底から喜べるようなレースがしたい、今あるのは、その思いだけです。そのために、これからも自分たちが負けている部分をきちんと分析し、今後も決して諦めることなく精進していきたいと思います。

そして、速さを見せ、なおかつすばらしいピット作業で一時トップに立った1号車はドライブスルーペナルティを受けてしまい、順位を大きく落とすも、再度プッシュを続け7位でフィニッシュ。そして24号車はピットインのタイミングを全車とずらしたことが裏目に出てしまい、10位フィニッシュと残念な結果にはなってしまいました。しかし、ドライバーはすばらしいオーバーテイクを見せてくれましたし、マイケルも後半35秒台を連発で出していました。うまくレースを運ぶことさえできれば、この2台が表彰台に並んだのだろう、と思うと残念です。 3号車も後半スティントの燃費の懸念から、1周ピットインをずらしてしまったことが順位を落とす結果となってしまいましたが、やはり一樹くんも大樹くんもすばらしい速さを見せてくれたと思います。
最後に、ランキングトップの18号車にポイントで並ぶことができた12号車以外、GT-R勢としては残念なレース展開となってしまいましたが、最後の最後で、きちんと皆さんの声援に応えることができるよう、残り2戦がんばります!ありがとうございました!!