Vol.3 - 2013.6.17

大事に、大事にしよう。

皆さん、こんにちは!
今回もセパンの暑さに負けないくらいの熱い応援ありがとうございました。今年のセパンは、かなりのお客様でスタンドが埋め尽くされました。スタート前にはマレーシア国歌と日本国歌が流れるのですが、いつもこの瞬間はスタンドのお客様を見ながら、そして歓声を聞きながら、このお客様の前でトップでチェッカーを受けるんだ、という思いで胸がいっぱいになります。
しかし、その思いは叶わず、23号車は9位でチェッカーを受けることとなりました。

予選も9位でQ1で敗退。その結果をモニターで見ていた私たちはしばらく呆然としてしまいました。

RONNIEも予選を走れなかったことに、残念な表情を隠しきれていませんでした。また、セパンは自信を持って臨んだだけに、うまくことが運ばないことにも悩んでるようにも見えました。

柳田くんも予選後は少し落ち込んでいましたが、柳田くんはあの優しい穏やかな性格の反面、意外と図太いところがあるのです。だから、レースまでにはきっと気持ちを切り替えられると分かっていました。「図太い」とは決して悪い意味ではなく、彼が一度GT500のシートを失うも、そこからまた這い上がり、そしてここまで至るには色々な苦労もしたし、色々な思いもあったのだと思います。

2008年のセパン戦、MICHAELが柳田くんにチェンジするまで死守してきたトップの座を、最後の最後で自分のミスにより失ってしまった。。。しかし、あの時のミスで失った物も大きかったけれども、そこから成長しなくてはならない自分に気がつかされた一瞬だったのかもしれません。だから、この歯車の合わない今も、またRONNIEやチームクルーと共に、これからにつなげられると思います。そして、一番大事なことは、ペナルティーを受けた後もみんな決してレースを諦めなかったことです。だから今回の2ポイントは「大事に、大事にしよう」そう思いました。

まだオールスター戦としての開催だったセパン戦初年の2000年、MICHAELと片山右京さんがドライブするCASTROL NISMO GT-Rが優勝しました。その当時、まだ私はNISMOに入社してはいなかったのですが、今年も優勝を飾った12号車を担当している島田さんがトラックエンジニア、その当時はチーフメカニックだった吉田さんがこのマシンを担当していました。

なので、セパンは私たちにとって思い入れのあるサーキット。そこで12号車が優勝できたことは、コンストラクターNISMOの立場としては本当に嬉しいことです。

星野さんは歓喜に満ちた表情というよりは、ホッとしたような表情に見えました。苦労が報われた瞬間、人はああいう表情になるのかもしれません。でも、もちろん、すごくすごく喜んでましたよ!

そして、チームクルーもドライバーも完璧な仕事をしたと思います。まさに次生くんとJPのいい所が見られたレースでした。次生くんのブロックの仕方はライバルであるはずのミシュランさんですら、「うまいなぁ」とつぶやいてしまうほど(笑)。次生くんほどプライベートからGT-Rや日産車を愛してくれてる人はいないんじゃないかと思うくらい、普段から本当に彼は頑張っているので、ミシュランさんがそう言ってくれた時は、ドライバー担当の私もちょっと誇らしくなっちゃいました(笑)。

さて、今週末はル・マン!MICHAELが日産エンジンのLMP2をドライブするので、応援したいと思います。

最後に、23号車として結果を残せなかったこと、本当にすみませんでした。菅生では3号車と共にリベンジすべく、さらに努力をしていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします!
ありがとうございました!