モータースポーツ

2017.08.05

Round 5 FUJI GT 300km RACE

GT500クラス 公式予選

MOTUL AUTECH GT-R、予選2位を獲得

2017年のSUPER GT第5戦が富士スピードウェイで開催。8月5日に行われた公式予選で、#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は予選2位となった。

第4戦SUGOから僅か2週間のインターバルを挟み、シーズンの折り返し地点ともいえる第5戦が幕を開けた。夏休みも半ばとあって、予選日から多くのGTファンが訪れた富士スピードウェイ。#23 GT-Rはここまでの4戦で26ポイントを獲得しており、52㎏のハンディを背負うことになるが、ウェイトハンディが50㎏を超えると燃料流量リストリクターの制限が加わるため、実際には第1段階のリストリクター制限に加え35㎏のウェイト搭載という形で富士戦に挑むこととなった。

午前中の公式練習は黒い雲に上空が覆われることもあったが、午後には時折強い陽射しもさすようになった。GT500のQ1は、気温30℃、路面温度37℃というコンディションで午後2時55分からスタート。Q1を担当する松田はセッション開始から8分ほどが経過したところでコースへと向かっていった。計測開始から3周目で1分29秒423を記録。同じくミシュランタイヤを装着する#46 GT-Rが0.097秒差まで迫るが、最終的にトップタイムでQ1突破を果たした。

Q2は雲が張り出したこともあり、気温29℃、路面温度34℃と若干の低下は見せたが、ドライコンディションのままスタートした。4分ほどが経過したところで、クインタレッリがドライブする#23 GT-Rが先頭でコースイン。計測2周をウォームアップにあてたクインタレッリは、3周目に1分29秒475を記録してトップに躍り出た。最終的に#8 NSX-GTがクインタレッリのトップタイムを塗り替えて逆転を許したが、#23 GT-Rは予選2位となった。

#23 ドライバー 松田次生

「今シーズンは予選で苦しい戦いになることが多い中で、Q1でトップタイムを獲れたのは良かったです。今回から燃料リストリクターも付くし、富士に入るまでは今週末は厳しいかなと思っていましたが、チームとタイヤがすごくサポートしてくれましたね。周りのウェイトハンディが軽い中でこの位置につけることができたのは、僕たちにとって大きいことだと思います。決勝でもいい戦いを見せられるように頑張ります」

#23 ドライバー ロニー・クインタレッリ

「アタックでは、1コーナーで少しロスしてしまいましたが、それがなかったとしてもトップタイムは見えませんでした。でも2番手というポジションはすごくいいと思います。戦略もドライビングもマネジメントしやすい位置ですからね。タイヤはロングランでもいいはずなので、ドライコンディションならいいレースが期待できます。雨が降るという噂もありますが、今週末はウェットコンディションでは誰も走っていませんから、皆同じ条件になります。そうなれば、前の方からスタートできるのは有利です。どんな路面でもいい戦いができると思います」

ニスモ 鈴木豊監督

「富士では、第2戦でも予選2位を獲得しましたが、あの時はドライバーがクルマの実力以上のものを出してくれたという感じでした。今回は自分たちの力を発揮できた2番手。ちょっと悔しいですが、納得しています。公式練習から予選に向けてセッティングを大きく変更したのですが、普通なら悩みこんでしまいそうなところを、ドライバーとエンジニアが冷静に状況を把握しながら、ミスなくクルマを進歩させてくれました。タイヤとセッティングが、非常にうまくまとまりました。レースを重視したセッティングで予選に臨み、この位置を手に入れられたので、明日も自信をもって決勝に挑めます。予選では8号車に負けてしまいましたが、レースになれば違う展開になると思っています。十分勝負できると思うので、明日も頑張ります」

GT300クラス 公式予選

B-MAX NDDP GT-Rは予選8位から表彰台を目指す

ゴールデンウィークの第2戦から、3か月ぶりに富士スピードウェイに戻ってきたSUPER GT。第5戦となる今回、#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)は、ハンディとして28kgのウェイトを搭載しての参戦となった。公式練習は、時折分厚い雲が陽射しをを遮るような空模様で、気温25℃、路面温度29℃と、この時期としてはやや涼しいコンディション。終盤のGT300クラス専有走行で高星がアタックし、1分39秒115のタイムで5位につけた。

GT300クラスのQ1は午後2時35分にスタート。気温は27℃と、公式練習時とあまり変わりはなかったが、路面温度は33℃まで上昇していた。高星がステアリングを握り、計測4周目で1分38秒538をマークして暫定のトップに浮上したが、直後にトップタイムが塗り替えられ、#3 GT-Rは2番手に後退。高星は逆転を目指して再度アタックし、1分38秒508と自己ベストタイムを更新した。その後、2台が高星のタイムを上回ったことで順位は4位まで後退したが、トップタイムから1秒の間に19台がひしめく厳しいセッションの中でQ2進出を決定した。

インターバル、そしてGT500クラスのQ1が進行している間に陽射しが戻ったこともあり、GT300クラスのQ2は気温30℃、路面温度も37℃に上昇した。Q2を担当した星野は、周回を重ねるごとに着実に自己ベストタイムを削り、計測5周目に1分38秒656をマーク。#3 GT-Rは8位につけてセッションを終了し、表彰台を狙える位置である4列目グリッドを獲得した。

#3 ドライバー 星野一樹

「クルマのバランスは朝の公式練習より良くなっていて、タイヤのポテンシャルも良くアタックすることができました。僕たちはこれまでのテストでもロングラン重視のクルマを作って来ていますし、それに合わせたタイヤもあります。予選8位は悪い位置ではありませんし、今季初の表彰台も狙えるのかなと思います。明日はチームの力を合わせて良い結果を勝ち取りたいです」

#3 ドライバー 高星明誠

「予選は朝に比べてクルマのバランスも良くなっていました。路面温度も上がって、タイヤもグリップしてくれて乗りやすくなっていました。ちょっとミスはありましたがいいアタックだったと思います。今持っている力を出し切って、やれることはできた予選でした。明日は表彰台が十分狙えますし、得意なレースペースの良さを見せて自分たちのレースをしていけば結果は見えてくると思います」

NDDP RACING 長谷見昌弘監督

「狙いどおりの予選でした。このレースに向けてずっと決勝を想定してクルマづくりをしてきましたし、ラップタイムも安定していますから、気分的にも楽でした。SUGOから使うことになったタイヤももちそうですし、ドライバーもミスをしませんから、明日は楽しみです」

SUPER GT インフォメーション : Round 5