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エンドレス アドバン GT-R、開幕3連勝
スーパー耐久シリーズ2003 第3戦
「SUPER TEC」富士スピードウェイ 6月14〜15日(決勝15日)

S耐第3戦は梅雨空の富士スピードウェイで開催され、開幕戦から連勝中のエンドレス アドバン GT-Rが3連勝を果たし、ポイントでも2位以下を引き離した。

予選日の14日は朝から蒸し蒸しとした曇り空で、12時10分から30分間行われた予選1回目のころには気温も29℃まで上昇した。45台の参加車両のうち、日産車は、クラス1にディフェンディングチャンピオンである木下みつひろ/青木孝行組の#1エンドレス アドバン GT-R、輿水敏明/阪口良平組の#19JMCダンロップGT-R ・ED、そしてスポット参戦となるOSAMU/倉嶋新一/玉中哲二組の#63チームLEYJUNアンドB-1とスカイラインGT-Rが3台、クラス3に尾本直史/星野一樹組の#23C-WESTアドバンZ33の計4台。

決勝レースへの出場を果たすために基準タイムクリアが必要な予選1回目では、#1GT-Rの青木が1分36秒184でトップタイムをマーク。ニッサン勢は全車が基準タイムをクリアした。15時20分から1時間行われた予選2回目は、最初の20分がクラス1/2/GN+の走行枠で、#1GT-Rの青木が1分35秒328をトップマーク。最後の全車走行枠の20分間は、雨が振り出しコースがウェットコンディションになったために、この時点で#1GT-Rのポールポジションが確定した。#19GT-Rは4位、#63GT-Rはクラス6位(総合9位)、また#23フェアレディZはクラス6位(総合23位)だった。

決勝日の15日は朝から濃い霧が立ち込め、8時から予定されていたフリー走行は延期に。サポートレースを挟み13時35分から20分間のフリー走行が始まったが、またもや霧が出て視界不良のために10分で打ち切りとなった。それでも3万100人のファンが富士に詰め掛けた。
4時間の決勝レースは、雲が低くたれこめ気温21℃とひんやりとした空気の中、13時45分にスタート。GT-Rはピットインが3回の予定で、ライバルのポルシェは2回の予定のため、GT-Rはより速いペースでポルシェとの差を広げる必要がある。

ポールスタートの#1GT-Rは木下が序盤からリードを築き、20周過ぎにはその差は20秒に。しかしそのころ#23フェアレディZはストレートでペースダウンして、そのままAコーナーでストップしてしまった。いっぽう#19GT-Rの輿水は25周目には2位にポジションを上げてGT-Rが1-2態勢に。#63GT-Rは7位(クラス6位)を走行していた。

37周で#1GT-Rがルーティーンピットインで青木に交代。38周で#19GT-Rもピットインして阪口に、#63GT-Rも39周で倉嶋からOSAMUに交代した。50周あたりでポルシェ勢の1回目のピットインが落ち着くと、#1GT-Rが2位の#99ポルシェに1分の差をつけてトップに。さらに64周目には1分11秒の差をつけて逃げ切りの安全圏に入るかと思われた。ところが折り返し点も近くなった68周目の最終コーナーでアクシデントがあり、その車両排除のためにセーフティカー(SC)が導入。トップ2台の差は隊列の中で45秒となってしまった。71周目に#1GT-Rが2回目のピットインを済ませて木下に交代。そのまま隊列の最後尾に入ると、トップ#99ポルシェとの差は22秒に。トップ2台はどちらもあとピット1回を残しているため、GT-Rとしては2台の差が縮まり逆転すればOKということになる。しかしSCランが20分で終わり再スタートが切られても、2台の差はなかなか縮まらない。


やがて#99ポルシェには再スタート違反のためにドライブスルーペナルティを取られ、87周目に#1GT-Rが難なくトップに立った。103周で#99ポルシェが、111周で#1GT-Rが最後のピットインを済ませてからは2台の差は開き、そのまま4時間が終了。#1GT-Rが2位に1分11秒の差をつけて開幕3連勝を飾った。シリーズポイントもこれで60点となり、今回3位となったシリーズ2位の#33ポルシェとの差を21点に広げた。

#19GT-Rは最後にパワーステアリングのベルトが切れるトラブルに見舞われたが4時間レースを完走して5位、#63GT-Rもステディに走りきり6位でゴールした。

木下みつひろ選手(総合優勝/#1エンドレスアドバンGT-R)
「ポルシェが僕たちよりピットが1回少ないというのは非常にプレッシャーでした。#99ポルシェが速くて、あのペナルティがなければ優勝は厳しかったかもしれません。次のMINEは富士のように長いストレートもなくブレーキに厳しいのですが、何とか連勝を続けられるよう頑張りたいですね」

輿水敏明選手(5位/#19JMCダンロップGT-R・ED)
「前半は何とかついていけるんですが、後半にタイムがどうしても落ちてしまうのは、セッティングやドライバーの経験不足など、全体的な蓄積でしょうね。でもピット作業は遅くありませんでしたし、練習の成果が出たと思います(※メカニックのほとんどは専門学校の学生)。今後は#1GT-Rと争いができるようにしたいです」

RACE RESULTS
Rd. 3 Super TEC - Sunday, June 15, 2003 FUJI SPEEDWAY

Pos No. Class Class Pos Machine / Type / Model Race Time/Lap A Driver
/Best Time/Lap
B Driver
/Best Time/Lap
C Driver
/Best Time/Lap
1 1 C1 1 エンドレス アドバン GT-R
(日産スカイラインGT-R/BNR34)
4:00'40.921(137) 木下みつひろ
1'36.736(77)
青木 孝行
1'36.614(60)

2* 99 C1 2 CRT-PIRELLIポルシェ
(ポルシェ/911GT3)
4:01'52.497(137) 砂子塾長
1'37.659(85)
壷林 貴也
1'37.381(52)

3 33 C1 3 FALKEN☆PORCSHE
(ポルシェ/911GT3)
4:01'16.036(136) 竹内 浩典
1'38.441(51)
田中 哲也
1'38.392(85)

4 25 C1 4 ADVAN PORSCHE
(ポルシェ/911GT3)
4:01'37.351(136) 織戸  学
1'38.334(93)
羽根 幸浩
1'39.354(43)
Jeremie Dufour
5 19 C1 5 JMCダンロップGT-R・ED
(日産スカイラインGT-R/BNR34)
4:00'56.785(133) 輿水 敏明
1'38.308(38)
阪口 良平
1'38.486(66)
桂  伸一
1'39.200(29)
6 63 C1 6 チームLEYJUNアンドB-1
(日産スカイラインGT-R/BNR34)
4:01'22.568(133) OSAMU
1'40.181(35)
倉嶋 新一
1'40.668(30)
玉中 哲二
1'39.470(68)
7 2 C2 1 FUJITSUBO IMPREZA
(スバルインプレッサ/GH-GDB)
4:01'56.488(133) 吉田 寿博
1'39.996(55)
清水 和夫
1'41.339(78)

8 20 C2 2 RSオガワADVANランサー
(三菱ランサーエボ/CT9A)
4:02'15.611(133) 植松 忠雄
1'40.539(47)
小林 且雄
1'40.477(40)
伊藤 勝一
1'41.105(46)
9 27 C3 1 FINA BMW M3
(BMW M3/E36)
4:02'15.811(133) 古谷 直広
1'43.197(66)
長島 正興
1'42.903(67)

10* 57 C2 3 グラムライツ ランサー
(三菱ランサーエボ VIII/CT9A)
4:00'57.180(132) 大橋 正澄
1'40.543(46)
松浦 俊之
1'40.623(48)
松井 猛敏
1'40.752(38)

23 C3 7 C-WEST アドバン Z33
(日産FAIRLADY Z/Z33)
エンジン・トラブル(14) 尾本 直史
1'42.988(14)
星野 一樹
TRACK INFORMATION
Course Length : 4400m
Start Time 13:45'00 / Finish Time 17:45'40.921 / Weather : Cloudy / Course : Dry / Entry :45 / Start : 45
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