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“速いZ”の復活で日産チームからチャンピオンを!
2006年モータースポーツ体制発表

Copyright © NISMO 

2月8日、日産自動車本社ギャラリーにおいて、国内メーカーのトップを切って今年の日産モータースポーツ体制発表が行われた。会場、ステージ脇にはカーボンのままの06年型フェアレディZ(SUPER GT GT500仕様)、
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そして入口近くには新たに設定される5ドアのマーチカップカーが展示され、シーズン開幕が近いムードを漂わせた。

戸井田和彦日産自動車常務のあいさつの後、眞田裕一ニスモ社長が壇上へ。「昨年はチームタイトルを3年連続で獲得できたが、ドライバータイトルは1秒ちょっとの差で逃した。このタイトル奪回、そして4年連続でチームタイトルを獲りたい」と今年の抱負を語り、本年度のマーチカップ運営、プライベーター支援についても発表した。

続いて壇上に立ったのは柿元邦彦日産系チーム総監督。GT500クラスの06年型フェアレディZの説明と各チームの体制を紹介した。

まずGT500投入3年目を迎えるZだが、今年の開発の狙いは「速いZの復活」。発表会で展示したZテストカーを「まだ一部は最終仕様ではない」と、イラストを交えながら説明を行った。エンジンに関しては出力とレスポンスの向上を図り、ボディワークに関してはフロント、サイド、リアまわりの空力を改善。
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ドラッグを減らしてダウンフォースをつけ性能向上を図った。「特に後ろから見たスタイリングはかなり印象が変わる。風洞実験でもいい結果が出ている」と自信をのぞかせた。この最終仕様は2月中旬に鈴鹿で行われる3メーカー合同テストに投入されるが、「ホンダのNSXは速いですし、トヨタもレクサスを投入しますが、このZは彼らをしのぐ自信作。是非チャンピオンを獲りたい」と力強く語った。

またドライバー体制に関しては、4チーム5台で10名のドライバーが必要となり、今年は5人の新しいドライバーが加って大きな変化を見せた。柿元総監督は、「若いドライバーには経験も必要だが、彼らにとっては大きなチャンス。全力で挑戦してさらに大きなチャンスを得るようにしてほしい」とエールを送った。そして最後に「願わくばこの5台の中からチャンピオンを獲りたい」と語った。

1月にマレーシア、セパンで行ったテストに関して飯嶋嘉隆ニスモ監督は、「第1の目標は、速さを実現するためのさまざまなファクターの実験を行ったこと。第2の目的は若いドライバーにマシンに慣れてもらうこと。結果、若いドライバーはアグレッシブな走りを見せてくれ、10人全員が自信を持って開幕に臨めると感じた」と、充実したものだったことを強調した。

各チーム監督&ドライバーコメント

■ニスモ
飯嶋嘉隆監督
「私の役割はチームの力を100%発揮できるよう指揮を取ること。必ずチャンピオンを獲れるよう全力を尽くす覚悟です」

本山哲(#23 ザナヴィニスモZ)
「今年の目標は05年に惜しくも獲り逃したドライバーズチャンピオンを必ず獲り戻すこと。新しいチームメイト、松田選手と頑張って必ず良い結果を出すよう努力しますので、応援をお願いします」

松田次生(#23 ザナヴィニスモZ)
「ワークスチームから参加できることに感謝の気持ちでいっぱいです。新しい環境において、不撓不屈(ふとうふくつ)の精神で新しい松田次生をお見せしたい。応援をよろしくお願いします」

ミハエル・クルム(#22 モチュールオーテックZ)
「去年はチームタイトルを獲得できて良かった。今年はドライバーズタイトルがニスモに戻るように頑張りますので、応援をよろしくお願いします」

山本左近(#22 モチュールオーテックZ)
「愛知の豊橋から来ました。ニスモのZに乗ることができてうれしく思います。クルムさんと共にニスモにチャンピオンのトロフィーを渡せられるよう頑張ります」


■ハセミモータースポーツ
長谷見昌弘監督
「今年はいろんな面でガラッと変わりました。ドライバーは去年のF3のチャンピオンと4位というフレッシュなコンビです。クルマはイエローになって、これは僕のヘルメットにも入っているラッキーカラー。いい年になりそうです」

ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#3イエローハットYMS・トミカZ)
「SUPER GTという新しいチャレンジを楽しみにしています。日産からGT500クラスに参戦することは、私のキャリアの中でも素晴らしい機会です。チームがより良い成績を取れるよう、がんばります」

横溝直輝(#3イエローハットYMS・トミカZ)
「素晴らしい体制でレースができる環境に感謝しています。1レース1レース大切にしながらも、狙えるレースはガンガンいってチャンピオン目指して頑張ります。応援をよろしくお願いします」


■TEAM IMPUL
星野一義監督
「昨年を振り返ると、ドライバーやクルマの速さはあるものの、監督の采配ミスか、ポイントにつながりませんでした。今年はチェッカーを確実に受けて、ポイントを重ねてチャンピオンを獲りたい。ブノワは同じマシンであればF1でも一番の速さがある。今年は80%ぐらいの力でのんびり走っても十分速いと思う。一樹は正直速さが足りないが、腕を磨いてブノワからミスなく引き継いでほしい」

ブノワ・トレルイエ(#12 カルソニックIMPUL Z)
「今年も星野さんのチームでGTに乗ることができて光栄です。以前からいい友達であり、才能ある一樹と組むことができて幸運です。二人でいいレースをお見せします」

星野一樹(#12 カルソニックIMPUL Z)
「ずっと目標にしていたGT500。ルーキーでも開幕から小さくならず全開でガンガン行って、シーズン終わったとき『一樹でよかったね』と思ってもらえるように、ブノワと一緒に頑張りたいです」


■KONDO RACING
近藤真彦監督
「やっとこの日を迎えることができました。日産の仲間入りをさせていただき、やる気満々です。一番若いチームですし、長谷見、星野両監督の胸を借りるつもりです。他のZとはタイヤが違いメリットもデメリットもありますが、メリットを生かしてまずは一勝を目標にがんばります」

エリック・コマス(#24 WOODONE ADVAN KONDO Z)
「私が初めて日産に来たとき、近藤さんはチームメイトでした。10年ぶりに一緒に仕事ができてとてもうれしいです。柳田さんも私もZカーのことをよく知っているし、頑張りたいです」

柳田真孝(#24 WOODONE ADVAN KONDO Z)
「(GT500の)2年目のシーズンを、近藤さんの新しいチームでエリックさんと一緒に走れることになりました。まずは初優勝を目指して一生懸命頑張りたいと思います」