SUPER TAIKYU 2007
Round 1 SENDAI HI-LAND RACEWAY 2007.04.21 sat. - 22 sun.
#3「エンドレスアドバンZ」がST1クラス優勝
#15「岡部自動車 eei A ディクセルZ」もST3クラス優勝で
Zが2つのクラスで1-2フィニッシュ!
ST1クラス 出走6台
#3「エンドレスアドバンZ」(影山正美/青木孝行/藤井誠暢)クラス優勝
#23「CAR-CHANNEL アドバンZ33」(田中哲也/星野一樹/山田英二)クラス2位
ST3クラス 出走12台
#15「岡部自動車 eei A ディクセルZ」(長島正明/古谷直広/杉林健一) クラス優勝
#113「カルラレーシング☆ings北海Z」(大井貴之/伊橋勲/武居義隆)クラス2位
#74「アラビアンオアシスZ」(小林敬一/安田裕信/菅原修一)クラス4位
#41「SABOTAGE Z」(塩渕誠二/加納雅樹/牧田克哉)クラス5位
#333「H.I.S-Z」(前嶋秀司/宮川やすお/Igor Sushko) クラス7位
#19「バーディクラブ☆TC神戸Z33」(輿水敏明/加藤正将/植田正幸)クラス11位

Copyright © NISMO 
開幕戦の舞台、仙台市郊外の山中にある仙台ハイランドレースウェイは、まだ桜も開花していない。今年のシリーズ規定では大きな変更があり、予選方式ではA、Bドライバーそれぞれが15分間の予選を行って、2名の合算タイムによってグリッドを決定することになった。また各クラスでポールポジションを獲得したチームに対して3点が与えられることになった。決勝のポイントでは第6戦(SUGO)、第7戦(もてぎ)でボーナスポイントが加算されることになったこともあり、チャンピオン争いはシリーズ終盤戦までもつれることになるかもしれない。
今年初め、ニスモが耐久レース用ベース車両であるフェアレディZ Version NISMO Type 380RS-Competition(380RS-C)を発表。ST1クラスに2台の380RS-Cがフル参戦することになり、ST1クラス参戦3年目で初の優勝を目指す。またST3クラスでは6台のZが参戦することになり、Z同士の優勝争いが繰り広げられそうな勢いとなった。
今回の参加台数は32台で、Zが参戦するST1クラスには2台のZ(380RS-C)を含み6台、ST3クラスには6台のZを含み12台。特にST3クラスは参加台数が多く一番の激戦クラスとなった。21日は朝から明るい曇りで風がやや強く、ときどき分厚い黒い雲が上空を通過する。さらに午後になって突風が吹くようになった。

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13時20分、ST1/2クラスのAドライバー予選が始まった。まずセッション中盤に#23 Zの田中が1分57秒160で2位につけ、さらに残り3分の時点で1分52秒693、そして翌周に1分51秒211にタイムを上げて2位に。また#3 Zの影山は、チェッカー直後に1分50秒251のコースレコードをマークしてトップに躍り出た。#23 Zは3位につけた。
13時35分からはST3/4クラスのAドライバー予選。セッション中盤にまず#333 Zの前嶋が1分55秒390でトップに立つ。続いて#113 Zの大井が1分56秒771で2位、しかし#74 Zの小林が1分56秒422で逆転。さらに#7 RX-7が1分53秒787でトップを奪い、#41 Zの塩渕が1分56秒430で4位に食い込んだ。結果、#333 Zが2位、#74 Zが3位、#41 Zが4位、#113 Zが5位で、#19 Zの輿水は9位、#15 Zの長島は10位となった。
14時05分からはST1/2クラスのBドライバー予選。セッション中盤にパラパラと大粒の雨が落ちてきたが、コースを濡らすほどにはいたらず。終盤に#3 Zの青木が影山のタイムを上回る1分49秒968のコースレコードでトップに。そして#23 Zの星野が1分50秒833で3位につけた。直後、通り雨が強くなりタイムアップはならず。この結果、#3 Zが3分40秒219でST1 Zに初めてのポールポジションをもたらすことになった。2位の#8ポルシェを挟み3位に#23 Zがつけ、4位はデビュー戦で注目された#50 BMW Z4クーペだった。「(ZのPP獲得は)3年目にしてやっと。長かったですね。Zの初優勝をプレゼントしたい」と影山。
14時20分からはSTクラス3/4のBドライバー予選。セッション中盤にやんでいた雨が降り出して一時は強くなった。しかし数分で上がり薄日まで差すようになった。後半はアタックラッシュとなり#74 Zの安田、#15 Zの古谷がトップタイムを更新していったが、最後に#7 RX-7がトップを奪って終了。A/Bドライバーのタイムを合算した結果、#74 Zが2位、#113 Zが3位、#41 Zが5位、#333 Zが6位、#15 Zが9位、#19 Zが11位となった。「僕のときに4速がなくなったんです。トラブルがなければポールを取れたのに」と#47 Zの安田は悔しがった。

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22日、決勝日の朝は弱い雨が降り濃い霧がかかったため、予定されていたフリー走行は視界不良のために中止となった。13時05分、弱い雨と霧の中124周の決勝レースがセーフティカー(SC)の先導でスタート。 11周が終了した時点でSCがピットロードに入りバトルがスタート。1コーナーで#3 Zの影山に並びかけた#8ポルシェがバランスを崩し接触したが、影山に大きな影響はなく周回を重ねた。また#23 Zの田中は3コーナーで2位に浮上しZの1-2態勢に。ライバルとなる#8ポルシェはタイヤ交換のためにピットイン、#50 Z4はレインタイヤのマッチングが合わないのかペースが上げられない。22周目には再び霧がコースを覆い2回目のSCランとなる。24周目に#23 Zはピットインを行いガス補給のみでコースへクラス3位で復帰した。
38周終了でSCラン解除。48周目に#23 Zの田中が#50 Z4を捕らえ2位に浮上。51周目に3回目のSCランとなり#3 Zが1回目のピットイン、青木に交代してコースへ出ようとしたがSCの通過に引っかかり10数秒のロス。しかし#23 Zに続く2位でコースへ戻った。55周でクラストップの#23 Zがピットイン、星野に交代してコースへ。星野はアウトラップのヘアピンでコースアウトして冷やりとさせたが事なきを得た。56周でSCランが解除されたが、2位の#1ポルシェがピットインをし#23 Zの星野は難なく2位に戻った。60周の時点でクラストップは#3 Zの青木、約7秒後方に#23 Z。
67周目には4回目のSCランとなる。69周目に#3 Zが2回目のピットインを行いエンジンを切って再スタート。丁度クラス2位の#23 Zの2台前にいた車両が前の車両との間隔を1分以上も広げていたこともあり、#3 Zは#23 Zの前でコースへ復帰することになった。77周目、霧はさらに濃くなりついに赤旗が掲出されてレースは終了。75周終了時点での成績が最終結果となった。#3 ZはST1参戦3年目にして初優勝。6秒差で#23 Zが2位となり1-2フィニッシュを飾った。

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いっぽうST3クラスでは17周目にトップの#7 RX-7がコースアウト。これで#113 Zが2位、#74 Zが3位に繰り上がった。22周、2回目のSCランのタイミングで#41 Zと#19 Zがピットイン。#41 Zは加納から塩渕に交代、#19 Zは加藤のままで給油を済ませコースへ復帰しようとしたが、タイミングが悪くSCが通過中のためにピットロード出口でストップさせられることになった。これでこの2台は同一周回でコース復帰できずクラス優勝争いから脱落してしまった。
クラス3位の#74 Zは24周目にピットインして安田から小林に交代、クラス2位の#113 Zは25周目にピットインして給油だけでコースへ。この間に#333 Zの宮川がクラス2位に浮上。また23周目にピットインして古谷から杉林に交代した#15 Zが26周目には4位に上がり、SC解除となった3周目にはペースの上がらない#74 Zをかわして3位に。またクラス2位を走行していた#333 Zは追突されてマフラーを引きずって走行していたために、ピットインを命じるオレンジディスク旗が掲出されて46周でピットイン、この修復で後退することになった。
51周目に3回目のSCランとなり、それまでトップを走行していた#39 NSXがピットイン。これで#113 Zの大井がトップに、さらに#15 Zの杉林が2位に繰り上がった。54周目に#113 Zがピットインして伊橋に交代。#15 Zも56周目に2回目のピット作業を行い#113 Zの背後でレース復帰。この周からSCランが解除となり#113 Zと#15 Zのテールtoノーズのバトルとなった。勝負か決したのは65周目の1コーナーで、#15 Zが逆転トップに躍り出た。そして67周目には4回目のSCランとなり65周で赤旗終了に。昨年、RX-7でシリーズチャンピオンを獲得した長島組が、マシンをZに換えて初のレースで堂々のクラス優勝を飾ったのだった。
なお#74 Zは2回目のピットイン直後に3回目のSCランというタイミングの悪さで戦列離脱、4位でレースを終え本山哲監督の初采配はややほろ苦となってしまった。#41 Zは塩渕から牧田とつなぎ追い上げるも5位、#333 Zは7位でポイント獲得。しかし#19 Zは11位でノーポイントのレースとなった。 ST1クラス同様、Zの1-2フィニッシュとなったST3クラス。今年はS耐でもZが大活躍するシーズンとなりそうだ。

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影山正美
#3「エンドレスアドバンZ」 ST1クラス優勝

「(優勝まで)長かったです。2年間苦しい中Zで頑張ってきましたが、ポールtoフィニッシュを(エンドレスの花里功)社長にプレゼントできました。苦労したこともあって(#23Zより)先に勝ちたかった。雨の中、コース上にいることは難しかった。総合優勝は今度ということで、今日は暮らす優勝で満足です」

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青木孝行
#3「エンドレスアドバンZ」 ST1クラス優勝

「僕はZは2年目ですが去年1年間ガマンしてきました。速いZを作ってくれたニスモに感謝しています。新しい予選方式は緊張感が持てるレースとなり良かったと思います。それに正美さんがいい環境を作ってくれるので、レースが楽しいですね!」

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杉林健一
#15「岡部自動車 eei AディクセルZ」 ST3クラス優勝

「今日はガスが出ていたのでSCが入ったり雨の量で走りが変わったりと大変でした。実質シェイクダウンのような状態だったので大事に行こうとしたのが功を奏したのだと思います。本当は最後に長島さんに交代する予定でその寸前だったんですが、赤旗に助けられてラッキーでした!」
RACE RESULT
Rd. 1 SENDAI HI-LAND RACEWAY
決勝正式結果「ST1クラス」
Cls
Pos
Pos Car
No.
Machine Laps Time A Driver Laps
B Driver
C Driver
1 3 3 エンドレスアドバン Z
(日産FAIRLADY Z / Z33)
75 3:21'05.426 影山 正美 51
青木 孝行 24
藤井 誠暢 -
2 5 23 CAR-CHANNEL アドバンZ33
(日産FAIRLADY Z / Z33)
75 3:21'11.705 田中 哲也 55
星野 一樹 20
山田 英二 -
3 9 1 euroMEVIUS MACAU ADVAN PORSCHE
(PORSCHE 911 GT3)
75 3:22'07.113 山野 直也 19
山路 慎一 24
ヘンリー・ホー 32
4 14 50 PETRONAS SYNTIUM
(BMW Z4M COUPE)
74 3:21'07.023 柳田 真孝 50
ファリク・ハイルマン 24
   
5 18 17 キーパー&KOSEI★ADVAN GT3
(PORSCHE 911 GT3 / JGN)
74 3:21'24.963 松永 まさひろ 32
山口 明 37
田中 篤 5
6 26 8 黒豆リボイス GT3
(PORSCHE 911GT3 / JGN)
69 3:20'44.806 清水 康弘 23
竹内 浩典 46
   
決勝正式結果「ST3クラス」
Cls
Pos
Pos Car
No.
Machine Laps Time A Driver Laps
B Driver
C Driver
1 4 15 岡部自動車 eei AディクセルZ
(日産FAIRLADY Z / Z33)
75 3:21'10.610 長島 正明 -
古谷 直広 23
杉林 健一 52
2 6 113 カルラレーシング☆ings北海Z
(日産FAIRLADY Z / Z33)
75 3:21'13.371 大井 貴之 54
伊橋 勲 21
   
3 11 7 アメニティホーム・エクセディRX-7
(MAZDA RX-7 / FD3S)
74 3:20'56.068 井入 宏之 53
佐々木 孝太 21
赤鮫 オヤジ -
4 12 74 アラビアンオアシスZ
(日産FAIRLADY Z / Z33)
74 3:20'57.291 小林 敬一 25
安田 裕信 49
菅原 修一 -
5 13 41 SABOTAGE Z
(日産FAIRLADY Z / Z33)
74 3:21'00.635 塩渕 誠二 52
加納 政樹 22
牧田 克哉 -
6 15 39 BENELOP ADVAN NSX
(HONDA NSX / NA2)
74 3:21'08.248 下山 征人 -
佐々木 雅弘 52
塩野 健司 22
7 23 333 H.I.S.-Z
(日産FAIRLADY Z / Z33)
72 3:22'09.847 前嶋 秀司 13
宮川 やすお 46
イゴール・スシュコ 13
8 24 14 開成商事・エッグルウRX-7
(MAZDA RX-7 / FD3S)
71 3:20'51.532 増田 芳信 -
入口 秀輝 23
吉冨 章 48
11 28 19 バーディクラブ☆TC神戸Z33
(日産FAIRLADY Z / Z33)
67 3:20'46.349 輿水 敏明 -
加藤 正将 49
植田 正幸 18
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